第2話
文字数 772文字
大和川の踏み固められた土堤を夢子の元気のない
男の膨らんだ白い肌は、却って暗然たる闇を嫌が上でも夢子に想起させた。
夢子のクラスには、こうしたパパ世代の男性に限らずジジほどの年齢の男とも平気で寝ている者もいる。彼女曰く、金離れの良さそうなパパやジジを選んでじらせば、1枚でも多く
本当だろうかと夢子は思う。思うがその手っ取り早い金稼ぎに自分が足を踏み入れるイメージがまだできない。
敢えて想像してみた。制服を脱いだ自分の体に吸着するさっきの白い肌の男、陰部の奥までねぶられている想像は吐き気を催しそうだった。
つまり夢子は迷っている。それは大学進学への迷いではなく、この方法しかないのかといった
「あほんだらああゝ!」
河川敷から眺めるとオレンジの特急車両が夕陽に溶けて
便利な言葉を使えば、複雑な思い(不安、期待、恐怖など)があるにせよ、夢子は
喧嘩した父とは、あれ以来口もきいていない。勇作も夢子に何も言わなかった。
言えば、「おとんはどうにかしてくれるのか」と返されるだろうし、大学なんか行くな、とやればまた親子喧嘩になることを父もわかっていたからである。
勇作が一番見たくなかったのは、娘の窮余の金策(パパ活)が事実化され、彼に突きつけられることだった。これがため彼は口を開けなかった。