第3話

文字数 525文字

しかし、ついにその時が来た。
いいね。
何が良いんだろうか?
僕にはわからない。
お相手のプロフィールを見てみると、母親くらいの年齢の方。
そうか、お相手から見たら、僕は若い。
初回メッセージは無料だそうだ。
しかし、LINEその他への誘導は2回目のメッセージ以降のルール。
課金するつもりは、ない。
一発のメッセージ。
僕は、料理 畔という飲食店を経営してる事、双葉紫明という名前で小説を書いてる事を、いいねへの感謝、課金出来ない謝罪とともに送信した。
返信が来た。
それを開封するには、定額プランへの登録、つまり課金が必要だ。
相手の方への申し訳無さ。
なんて巧妙なシステムなんだ!
しかし、それでも課金は出来ない。
だから、せっかくお相手が書いてくださったメッセージを、未読なまま。
そんな状態で、だけれど僕は、お相手には本当に申し訳ないけれど、行動してる気になって満足している。
僕にはきみとの残像だけで、もう一生女なんて要らない。
あ、違う。
要るんだ。
だから探してる。
僕がメタメタに溺れて、きみに諦め付けさせて他に目を向けて貰う為の誰か。
そんな、もの凄くお相手に失礼な動機を、やっぱり現実のものには出来ないから、僕は無課金で、しかし、日々きみから離れて行く努力として続けて行く。
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