第3話

文字数 310文字

そんなおれには、秘めやかな野望もあった。それはお笑いで世界を変えるって事だ。

おれはどちらかというとキマジメなニンゲンで、ユーモアのセンスはあまり無い。けれどお笑いを観るのは好きだし、気晴らしにもなると常々思っていた。

そしてお笑い番組を見続けるうちに、いつしか自分もあの舞台に立ちたいと願うようになっていたのだ。

この夢には一つの作戦も絡んでいた。つまり、お笑いで人気者になって有名人になれば、いくら天照信長のクローンだと言ったって、そう簡単に手出し出来ないだろうという事だ。

人気の頂点でおれは自らが天照のクローンである事をカミングアウトするつもりでいた。

そんな、思春期ぽい妄想に酔っていた、と言わば言えるのかもしれないが。
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