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文字数 7,092文字

 お盆を過ぎると、毎年何だか切なくなる。
 夏休みの底が見えて来て、海にはクラゲが現れる。佐藤とケーホーの三人で三回海に行ったけど、一人留守番の水田に話してやれるような武勇伝は何も無かった。水着の女は、横目で見ただけ。現実は、海の水のように塩っぱかった。
 アスファルトの上で、死にかけの油蝉がぐるぐる回っている。中学最後の夏も、もうすぐ終わりだ。
 田舎に帰省した奴らがどんどん戻って来て、車の数が増えた気がする。ちょっと埃っぽくなった道を、今日はサンダル履きで歩く。特に用も無い日は、水田のプレハブに行く。特に用が無いから、最近は殆ど毎日行っている。そして今日も、俺は昼過ぎに起きてシャワーを浴び、水田のプレハブに向かっている。
「あ、木島くんじゃん」「あ、ほんとだ」
 聞き覚えのある声に振り向くと、明日香と愛。最後に会った時の三割増に日焼けして、こっちを見ている。二人共、ミニストップのソフトクリームを舐めていて、それを持つ指先には派手な付け爪が光っている。腹丸出し、見せブラ見せパン全開で高露出度。相当エロいなこりゃ。
「あ、久々。元気?」
「うん、元気元気夏だしハハ」明日香が馬鹿丸出しの抜けた声で笑う。歯茎も丸出し。
「渋谷は行ってないの?」
「ぜんぜん。うちら今年は地元でまったり遊んでるよ、もうすぐ花火だし」今度は愛が答え、垂れそうになったクリームを舐め上げた。ピンクの舌が異様に長い。
「そっか。今週だっけ。花火」
「そう土曜。楽しみ」「ね。ハハ」
 二人は真っ黒な顔を見合わせて嬉しそうに笑い、俺を安心させた。目の前で豊田にみっともなく伸ばされたり、二中の錦戸をやったなんて大嘘を吐いたりしたけど、この馬鹿二人はそんな事、憶えてもいなさそうだ。これだったらまた次の機会に、この前失敗した計画を実現出来るかも知れない。何なら今から誘って、一緒に水田の家に行っても良いかも。佐藤とケーホーが先に来ているかも知れないけど、この際、みんな一緒でもいいや。
「あー、垂れた。最悪ハハ」愛がそう言って、べっとりとクリームの付いた指先を舐めた。
「うわっ。私も。最悪なんだけど」明日香も同じ事をし始めた。チュパチュパと卑猥な音を発てて。まるでエロマンガだ。
「ねえ、今からさあ」思い切って言ってみた。なに? とこっちを向いた所で、水田ん家で遊ばねえ? と続ける予定だった。しかし二人はこっちを見ずに、俺の斜め後ろ四十五度の方向に手を振っていた。
「あーおそいよ黒澤せんぱーい」「もうベタベタなんだけどハハ」
 最悪なのは俺の方だ。
 振り返ると、黒澤隆光。邪悪な笑顔で、俺を見ている。
「おっ、これはこれは喧嘩の強い俊政じゃん。何してんの」一度聞いたら忘れられない甲高い声が、俺の背中を冷やす。
「別に。ただちょっと通っただけっす」俺は態とぶっきらぼうに答えた。さっさと居なくなれ。て言うかヤクザの鉄砲玉になって死ね。
「偶然だなあ。記念にちょっと金貸してくれよ」絶対そう来ると思っていた。黒澤の顔が十センチ前まで寄って来て、ヤニ臭い息が俺に掛かる。前世は確実に爬虫類って感じの三白眼から、俺を威圧する透明な光線が出ている。俺は堪らず目を逸らし、頭のてっぺんでその光線を受ける。
「持ってないっすよ」
「受ける」「ハハ」
 えっ?
 耳を疑った。ヤリマン性病露出狂馬鹿女の明日香と愛も、俺を見て嗤っている。さっきまで鳥肌が立っていたのに、内蔵が怒りで熱くなって行く。もし目の前に鏡があったら、耳の裏まで真っ赤になった俺の顔が映っているだろう。擂り潰れる程、奥歯を噛んだ。俺は拳を握りしめ、耐えた。俯いて、石になった。
「まあいいや。女の前だもんな。今日は勘弁してやるよ。それよりお前、女の前で変なデブにやられちゃったんだって?」
「ちょっと受ける」「ハハ」
 @?*!#%&¥;*:!*??
「二中のニシキもぶっ飛ばしたって? 怒ってたぞあいつ」
 ΘΟΞΓαΔΔΥζδγβΔΞΛΩΨΦ?
 赤くなった顔が、今度はスーっと青ざめて行くのを感じた。血を全部吸い取られたみたいに、体の力が抜けて行く。全部バレバレ。しかも選りにもよって黒澤にまで。
「じゃあ行くわ。これからこいつらと三人でアレすっから。そうだ、お前もこいつらとやろうとしてたんだって? 聞いたぞ」
「ハハ」「受ける」
 ОНБЖЫИЮЭЩЧЁГБЛЙШФШЯЮЭЖЗИЛНПЦХ?
 今度はまた、赤くなった。
「やりたかったら今度金持って来いよ。一人イチゴーでいいよな。掛ける二で三万と俺の紹介料二万で五万持って来たらやらしてやるよ。ど? 安くね? ロリコンのおっさんだったら二十万取るとこだぞ。やったな俊政、得したな。じゃあな、ちゃんと金持って来いよ」
 惨めだ。
 格好悪過ぎて返す言葉も無い。黒澤のサンダルがアスファルトを擦り、一歩、二歩、三歩、四歩。ストップ。止まんなよ。
「あっ、後そうだ。ニシキがちょっと顔貸せって。あいつ今、俺が面倒見てっからさ。そうだ花火の日にすっか。警察もみんなあっち行ってて手薄だろ。八時に駅裏のボーリング屋あったとこあんだろ。あそこの空き地にしようぜ。絶対来いよ。来ないとお前んち行っちゃうからな」
 また顔が青に戻った。十五年の人生で、最悪の展開。
「おい、分かったのか俊政。返事しろよオラ」
 身長が、一メートル縮んだ気がした。
「……はい」
 そう答えるしか無かった。
 街の雑音が、遠くなる。頭の中が混乱し過ぎて、何も考えられない。俺は黒澤達が去って行くのにも気付かず、暫くの間、立ったままで脳死していた。
 終わっちゃったかも、俺。

 下を向いて歩きながら、どうやってこの街から逃げ出そうか本気で考えていた。転校? 無理。家出? あてが無い。自殺? 怖い。
 透明人間になりたい。
 気が付くと、水田の家に向かっていた筈の俺は、全然関係無い裏路地を歩いていた。幼稚園くらいの子供が二人、意味無くはしゃぎまわっていて、あのくらいの子供に還ってやりなおしたいと思ったりもした。頭の芯が不安で重くなり、どうしても猫背になってしまう。さっきまで腹が減っていた筈なのに、食欲もゼロだ。しかも、やべえ、吐きそう。
 シューッ シューッ
 聞き覚えのある変な音がすると思った瞬間、濡れた肉の壁にぶつかった。
 見上げると、豊田だ。最初に会った時に着ていたのと同じ首まわりの伸びきった鼠色のTシャツを着て、汗塗れで立っている。ヘンテコな息を吐くその顔は相変わらず無表情で、カッターで切り込みを入れただけみたいな細い目だけが、ほんの少しだけ笑っているように見えなくも無い。
「あ、豊田じゃん」
「お疲れさんでございます」二重顎の先から汗を滴らせて、豊田は小さく頭を下げた。
「へ? 何だよその挨拶」
「あ、あの、相撲の」
「へー。変なの。元気?」
 豊田は頷き、顔の肉の微妙な動きだけで元気である事を伝えた。無愛想な奴。尤も「めちゃめちゃ元気だよ、お前は?」何て聞かれても、俺全然元気じゃ無いけど。お前の所為で。
「お盆実家帰んなかったの?」
「帰んながった」
「なんで?」
「どうせ飯食っで寝るだけだからごっちさいだ方がただでいいから」
「そっか。たくさん食うしな」
 シューッ シューッ
 話がまるで、盛り上がらない。豊田との会話は完全に一方通行で、こっちから質問し続けなければ、全く成り立たない。普通だったら、じゃあな、と手を挙げてさっさと別れる所だが、今日はちょっと気分が違う。誰でもいいから話し相手になって欲しい時がたまにあって、今がまさにその時なんだよ、豊田。お前が全ての原因なんだから、ちょっとぐらい付き合ってくれよ。
「これからどっか行くの?」
「いや、親方に頼まれて郵便局さ行って帰っで来たとこだから」
「そっか。じゃあ、暇なんだ」
 シューッ シューッ
 さっきまで狂ったように走り回っていた幼稚園児が、じっと豊田を見ている。子供達は興味津々だが、豊田は決して目を合わせようとしない。
「ちょっと散歩がてら川でも行かない?」
 豊田はまた頷いて、俺の一メートル後を付いて来た。土手に着くまでの五分間、頭の後ろからずっとシューッ。

「セックス!」
 自棄糞になって川向こうに叫ぶと、東京の乞食が振り返って、ちんちんを掻いた。
 ぷっ。
 と吹き出す声がして後ろを見たら、豊田が口元だけで微妙に笑っている。
「お前笑うんならちゃんと笑えよ変な奴だな」
 シューッ
 土手に寝転んで煙草を喫う。意味無く空が青い。くすんだ緑の鉄橋を、成田空港に向かう赤い特急列車が、猛スピードで駆け抜けて行く。あーあ。俺も熱りが冷めるまで、アメリカにでも高飛びしたいよ。
「豊田ってさあ」横に座って草を弄る豊田に、また質問。「好きな女とかいるの?」
 恥ずかしそうに首を振った豊田は、そのまま、また無言だ。もし居たって言う訳無いよな。俺だって言わないよ。絶対。
 煙草が不味い。
 首にタオルを引っ掛けた中年太りのジョギングおばさん二人組が、息を切らしながら川下へ走って行く。座っているだけなのに、おばさん十人分くらいの汗を掻いている豊田は、手の上で団子虫を転がしている。おばさん、そのタオル、こいつに貸してやってくれよ。豊田、腹減ってもその団子虫食うなよ。
 東京側に傾いた太陽の光が川面に反射して、無数の光の粒が揺れている。川向こうの広場で、少年野球が始まった。
 気が滅入る。
 憎たらしい黒澤の三白眼が、頭に浮かんで、消えない。自分で吐いたくだらない嘘が、ブーメランみたいに戻って来て、胃袋に突き刺さっている。誰かに抜くのを手伝って欲しいけど、恥ずかし過ぎて誰にも言えない。
 忘れたい。何もかも忘れて、
「あーあ。エロい事でもしてーなー」
 ぷっ。
 って、そこかよ! 豊田。お前のツボ。
「でもさあ、お前大変だな、これから」俺は体を起こし、半笑いになって豊田を見た。「だってあんな先輩のちょんまげいっぱいいるとこじゃ、好きな時にオナニー出来ねえじゃん。どうすんの?」
 予想通り、奴は口元を弛めている。男同士が打ち解けるには、やっぱ下ネタに限る。こっちを向いて、珍しく自分から目を合わせて来た豊田の口が開いて、暫く振りに言葉が出た。
「大変だ。この前も、おかみさんに見付がってしまった」
 ぶーっ。
 今度は俺が吹き出した。
「そんでどうしたの?」
「謝ったら笑われてしまった」
 ちんちんを握ったまま、早乙女艶子とバッチリ目が合っている豊田を想像したら、腹筋が痛い。笑いが止まらない。抱えてる悩みがでか過ぎて、変なテンションになって来た。俺は胃が捩れる程笑いながら、草の上を転がった。
 笑い涙を指で拭って、聞いた。
「何か想像つくなあ。笑われて、そんだけ?」
「関取さなっだらモテモテになっで黙ってても女の方からばんばん声さ掛けてくるようになるがら、それまで頑張って稽古しろって」
 俺は必死で笑いを収め、口を歪ませながら言った。
「そっか。なれるといいな。そうなったら俺にも紹介してくれよ」
「分がった」未来の関取は、真顔で頷いた。
 オナニー話を切っ掛けに、会話が成立し始めた。さっき通り過ぎたジョギングおばさんが、今度は歩きながら戻って来た。豊田の体をちらりと見て危機感を覚えた仲良しコンビが、少しずつ早歩きになり、また肉を揺らして走り出した。少しでもいい女になりたくて河原を走っている奴もいれば、モテモテになろうとして飯をおかわりする奴もいる。世の中は、不思議だ。
「でもいいなあ、お前」東京を見ながら、俺は言った。
「なして?」
「夢って言うか、目標、決まってて。だってどう考えたってお前の夢は相撲取りだろ。俺、夢とかなんも無いからさあ」
「いんやそっちの方がずっどいい。おれは子供んどぎからデブだブタだって馬鹿にされで笑われでばっかしだ」
「そんなもんかなあ」
「そんなもんだ」
 胃袋を針で刺された気がした。ボコボコに殴られて思いっきり投げ飛ばされたけど、おあいこだったんだな。
「ごめんな、豊田。豚って言って。相撲やってるって知らなかったからさ」
「こっぢこそ、この前は叩いてしまって悪がった」
「いいよ、鼻の骨折れたけど。あ、そうだ。お前にいいもん見せてやるよ」
 俺は携帯電話を開いて、こつこつ溜め込んだ秘蔵エロ画像を見せてやった。豊田はヘンテコな息遣いを益々荒げて、液晶画面に顔をくっ付けた。半径一メートル内の湿度が、二十パーセントくらい上がった。
「お前の携帯にも送ってやろうか?」
「持ってないがら」豊田は、寂しそうに下唇を弄った。
「そっか」
 シューッ シューッ
 俺は、豊田の細い目を覗き込んで、言った。「なれるといいな。関取」
「うん」豊田は大きく頷いた。
 自転車に二人乗りしたカップルが、通り過ぎて行く。何時の日か、豊田にも、騎乗位好きな物好き女が群がる時がやって来るのだろうか。
「このプチってあるとこがクリトリス。知ってる?」先輩面で、その部分を指差した。
「うん。見たことある」
「ふーん」聞き流すところだった。まさかとは思うが、念の為、確認してみる。「え、見たことあるって、生で?」
 豊田は、確かに、こう答えた。「うん。まあ」
「お前、もしかしてやった事あんの?」
 シューッ シューッ
 また、見た事の無い豊田を見た。顔全体の肉が、二三センチ垂れ下がって滅茶苦茶嬉しそうだ。あるのか? やった事。嘘だろ。そう言えば、田舎の奴は夜になっても何にも遊ぶ所が無いから、セックスばっかしやってるってケーホーか誰かから聞いた事がある気がする。
「まあ……、あるっていえばあるし……、ないっていえばないけど」
 何かを思い出しているような顔で、恥ずかしそうに空を見上げている。豊田は口の端から溢れそうになった唾を、音を発てて飲み込んだ。
「は? 何それ。そんなのあるかないかどっちかしかないじゃん」俺は身を乗り出して、豊田を正面から見た。「どっちだよ」
「まあ」シューッ「ちょこっとあぴこさ舐めた事ならある」
「あぴこ? あぴこって何だよ」
「あぴこは、ここだ」
 豊田はいきなり百八十度開脚して、きんたまを恥ずかしそうに擦った。
「えっ、あぴこってちんちん?」
「違う違う、ちんちんの事はちんぽこって言うだ、あぴこはここだ」
 今度は太い人差し指で、携帯の画面を指差した。あそこのどアップ。その真ん中を、つんつんと突く。
「まんこ?」
「んだ」
「おまえんとこでまんこの事あぴこっていうのか」
「んだ」
「そっか。俺一瞬お前の事ホモかと思ったよ。でもなんであぴこ舐めるまでいっといてやってねえの。普通そのまま流れでやるだろ。緊張して勃たなかったのか?」
「いんや、勃ったけど入れていいって言われながったから」豊田は少し拗ねたように、唇を尖らせた。
「入れていいなんていちいち言う女いねえよ」
「でもそれはやっぱちゃんと言われないと後で怒られるがら」
「なんで? そんなの聞かないでうりゃあって入れちゃえばいいじゃんダセえなあお前」
 シューッ シューッ
 暫くの間、また会話が止まった。この顔。何かを言おうかどうか考えている顔だ。俺はある程度、無表情な豊田の表情を読めるようになって来た。
「だっで」シューッ「ぜったい言わねえでくれるか」
「なに?」
 シューッ シューッ
「おかみさんだから。あぴこさなめさせでくれたの。シコシコ見付かってしまった時に、関取になっても困らないようにって見せてくれた。じーと見でだら湿って来て、特別にちょっと触らせでもらって、その後特別にちょっとだけなめさせてもらっただ」
 どっひゃー。
 俺は口から泡を吹きそうになった。凄い女だ。早乙女艶子。
「すごいな」
「すごがっだ」
 眼球を左上に向けて豊田が何かを思い出している。断言出来る。今、奴が思い出しているもの。間違い無くそれは、おかみさんのあぴこだ。

 川面に反射する太陽の光が、ちょっとだけオレンジっぽくなるまで、俺達は友達みたいに色んな事を話した。と言っても、俺が一方的に質問し捲っただけだけど。
 豊田の生まれた東北の田舎町の事。家の裏山にそのまま口を付けて水が飲めるくらい奇麗な川が流れてるって事。そこで釣れる魚の味の事。痩せたノッポの親父と太ったチビのお袋の事。俺と同じで貧乏な事。俺と同じで一人っ子だって事。地元での渾名がハイエースだって事。中学は一学年一クラスしかなくて、豊田の学年は全員でたったの十五人しかいないって事。中卒で入門する弟子の内、関取になれるのは十人に一人いるかいないかだって事。関取になるまで携帯電話は禁止だって事。おかみさんのあぴこの色と形の事。その味と匂いの事。他の部屋からも誘われていたけど、あぴこを見せてもらってから断れなくなった事。隣の県の同じような田舎で生まれたアニメ目の本田の事。本田も実は凄いどすけべで、何時も二人でエロ話ばっかりしてるって事。奴が口を開く度に、俺は腹を抱えて笑い転げた。

「んだば、夜のちゃんこの準備さあるがら」名残惜しそうに、豊田が言った。
「そっか。じゃあ帰るか」そう言ってから「なあ、豊田」自然に言葉が続いた。
「また遊ぼうぜ」
 豊田の顔の肉が、うんと答えた。
 尻に付いた草を払って息を吸う。俺は立ち上がって、また川向こうに叫んだ。
「あぴこー!」
「ぷっ」

 太陽の反対側の空に、白い月が出ていた。
 豊田と分かれた後、俺は結局水田の家に行かず、家に帰った。豊田と話して死ぬ程笑ったら、ほんのちょっとだけ元気になった気がする。
 でも、まだ、消えたい。胃が痛いよ。
 きっと死ぬ程やられちゃうんだろうな。土曜日。
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