第4話 フレンドレベル:親友

文字数 14,785文字

火曜日の退院の日の午後に、レイさんから初めてLINEが届いた。
無事退院できたこと。
今週中は念のため仕事は休んで、来週から出勤予定であること。
半沢直樹は貸した2冊とも読み終えて、3作目の「ロスジェネの逆襲」が最高に面白かったこと。
ギプスが外れるまで車やクロスバイクの運転ができず、退屈であること。
ポケモンGOで来週火曜日まで出現している、人気ポケモン「ミュウツー」の色違いが欲しいが怪我のため取りに行けず残念であること。
などが書かれていた。

僕は慣れないLINEで返信した。
「退院できて何よりです。ロスジェネ面白いですね。僕も大好きな作品です。
もしミュウツーを取りに行きたいなら、僕も取りに行くので週末僕の車で一緒にどうですか?
大きな公園やイオンなどスポンサージムを回ろうかと思っています」
元々僕も人気ポケモンの『ミューツー』は、気合を入れて取りに行こうと思っていた。
緑色の色違いのミューツーを、是が非でも手に入れたい。
レイさんを誘おうかどうか迷ったけど、僕のせいでレイさんが取りに行けないのは事実だし、思い切って誘ってみた。

しばらくしてレイさんから返信が来た。
「じゃお言葉に甘えようかな。よろしく。
土曜日11時に菊川のコンビニに迎えに来て貰ってもよいでしょうか
猿丸神社の通りを幸町方面に向かって右手側のお店です」
「了解です!」

土曜日、母の軽自動車を借りて待ち合わせ場所に向かう。
生憎の雨だが自動車での移動なので大丈夫だろう。
車は毎日は乗らないが、クライアントとの打ち合わせなどで月に数回は運転している。
指定された時間の5分前に駐車場に行くと、もうコンビニの中でレイさんが待っていた。
左腕のギブスは先日病院で会った時よりずいぶん小さくなっている。
いつも見かける姿は、クロスバイクに乗っているためかズボンだったが、スカート姿を初めて見た。
新鮮な感じだ。

僕が運転し、レイさんが助手席でポケモンGOの画面を見て、ジムにミュウツーレイドの黒いタマゴが出現していないかを確認する。
道が狭い金沢の街中では、なかなか安心して車を停められるジムが少ない。
少し郊外に向けて車を走らせて様子を見る。
「芸術村に黒玉出ているけど、どう?あと20分でタマゴが割れるのでいいタイミングかも」
レイさんが見つけて、金沢市民芸術村の広い駐車場に車を停めた。

金沢市民芸術村は、昔の紡績工場を金沢市が購入したレンガ造りの建物。
中は改修され、ミュージック工房やドラマ工房など金沢の文化の発信の場になっている。
隣接する広い芝生の緑が鮮やかだ。
僕が傘をさして、芸術村の入り口に設立された「オブジェ」のジムまで歩く。
レイさんは片手が使えないので、少し大きめの僕の傘にレイさんにも入って貰った。
内心照れながら歩きつつジムに着くと、既に何人かのポケモントレーナー達がスマホを構えて待機している。
5分ほどしてレイドバトルが始まると、ミュウツーを倒してゲットすることができた。

次はポケモンGOのスポンサーでもある、マクドナルドのジムに向かった。
ちょうどお昼の時間になったので、ハンバーガーを席で食べながらレイドバトルが始まるのを待つ。
食べ終えたころにレイドが始まったので、そのままマクドナルド内でミュウツーバトル2戦目。

3戦目は石川県庁の横にある大きな公園。
ミュウツーの集客力は凄まじく、どこに行ってもポケモンGOのトレーナー達でいっぱいだ。
ミュウツーは映画の主人公にもなったことがある、ポケモンの世界では一二を争う有名なポケモン。
昔はEXレイドバトルで招待された人しかミュウツーをゲットできなかったが、今回は街中の普通のジムに1週間現れる。
ここでも討伐する人数の心配をすることなく、ミュウツーを倒すことができた。

レイド後はせっかくだからと県庁に入り、19階の展望ロビーにエレベータで登った。
雨も弱まってきていて、地上約80mの高見から金沢を一望できる。
周辺には高い建物がほとんどないので、金沢の街並みや、日本海、能登に向かう小高い山、富山方面の白山連峰など遠くの景色まではっきりと見回せた。
レイさんは前に一度来たことがあるということだが、僕は初めて眺める景色だ。
自分の住んでいる街をジオラマのように見下ろせるのは案外楽しい。
飽きることなく僕たちは配下に広がる街並みと、自分の仕事や趣味で訪れたことのある場所を探しあった。
ただ僕は高所恐怖症の気があるので、おっかなびっくり窓際に近づく様子をレイさんにからかわれた。

なんだかんだで夕刻が近くなったが、まだ二人ともお目当てのミュウツーの色違いはゲットできていない。
もともとレイドバトルでは1/20ぐらいの確率でしか色違いは現れないため、30戦しても一体も色違いのポケモンをゲットできないこともしばしばだ。

けどせっかくだから今日色違いをゲットしたい、という気持ちが2人に沸いてきた。
それではと、一番レイドバトルに効率がよい金沢駅周辺を狙うことにした。
休日の金沢駅周辺の駐車場は、能登やお隣の福井県や富山県の人達も買い物に来るため非常に混み合う。
雨も上がったので、少し金沢駅から離れたコインパーキングに車を停めて、金沢駅に歩いて向かった。
金沢駅は観光客でもごった返しているが、その中に僕たちのようなポケモントレーナー達も多く混ざっている。
タイミングよく割れそうなタマゴを見つけ、金沢駅前に数多くあるジムで3連戦を戦うことができた。
人が途切れることなく、ミュウツーを容易く倒せはするのだが、合計6戦目が終わってもいまだ二人とも色違いはでない。

最後の一戦はスポンサーであるイオンのジムに向かいレイドをすることに決めた。
レイドバトル自体は21時まで行われるが、時間が遅くなるにつれて、ジムに集まる人たちは少なくなっていく。
ちょうどイオン各店では「イオン伝説レイドバトルウィーク」というイベントが開催されており、夜18時から19時までのミュウツーが必ず現れるのだ。
バトルのためにジムのタマゴを探し回ることをしなくてもよいので、大勢の集客が見込まれる。
一人暮らしというレイさんは、夕食用のお惣菜をイオンの食品売り場で買い物してレイド開始の時間を待った。
レイさんは元気そうとは言え、左手が自由に使えないのはやっぱり大変だ。

この日の僕たちの最終戦のイオンのジムにも大勢のポケモントレーナー達が集まって、ミュウツーをあっという間に倒すことに成功した。
「色違いが出て」と祈るようにスマホ画面を見ると、レイさんのミュウツーは緑色に輝く色違いだ!
僕のは普通のミュウツーだった。クールに喜ぶレイさん。
「なぜかわからないけど、色違いの予感があったのよ」
とちょっと自慢げだ。
結局僕はミュウツーの色違いは取れなかったけど、とりあえずはよかった。

「今まで一人でポケモンGOをしていたけど、人と一緒にジムを回るのも楽しいもんですね」
帰り道の車の中で、僕は率直な感想をレイさんに話した。
「私も楽しかった」
「レイさんは友達が多そうだし、一緒にポケモンGOしたりしないんですか?」
「会社の人とはポケモンGOの話はあえてはしないし、この年になると友達も子育てとか大変になってきて」
「そうですか。コンピュータ関連のお仕事なら周りにたくさんポケモンGOやってそうな気もしますが」
「そうだけど、私は仕事とプライベートはハッキリ分けたいタイプなの。それにポケモンGOしている姿ってちょっと格好悪いし、会社の人とは一緒にプレイしたくなくて」
「そうですね」

わかる気がする。
スマホをこれでもか!と親の仇でも打つかのように、力を込めて叩き続ける年配のポケモントレーナーの人がいたりする。
ある意味微笑ましいが、どうみても格好のよい姿ではない。
ポケモンを捕まえるためスマホの上を、クルクルっと指を回す姿もどこかユーモラスだ。
ただ今日横で見ていたが、レイさんのポケモンGOのプレイしている姿はスマートに見える。
クロスバイクで颯爽と現れる時のように、ポケモンGOをする際も細い指に力をいれず、優雅にスマホを扱っている。
ドタバタした感じの僕の操作とは大違い。

楽しく話しているうちに、車はレイさんと待ち合わせたコンビニに到着した。
「一日ありがとう。楽しかった」
「僕もです。よかったら、また一緒に回りましょう」
おやすみなさい、と手を振って、レイさんと別れた。

自慢じゃないが「年齢=彼女いない歴」の僕。
そんな僕だが、レイさんとは一日中会話も途切れずにたくさん話せて、たくさん笑った。
ポケモンのこと、クロスバイクのこと、小説のこと、仕事のこと。
レイさんにクロスバイクのことを教えてもらい、僕が本をレイさんにお勧めの本を貸す。
そういったやり取りの中で話題が重なっている、ということもあるけれど、レイさんには気を遣わずに話せる感じがしている。
レイさんにとって、僕もそうだといいなと思う。

ミューツーバトルを一緒に回ったよく翌々週、レイさんからギプスが完全に外れたとのLINEがあった。
クロスバイクも乗れるようになったとのことで、『コミュニティディ』を一緒に回ろうと約束し兼六園の駐輪場で待ち合わせた。
コミュニティディとは、月に一回3時間だけ特定のポケモンが一斉に街中に現れるイベントだ。
普段はなかなか現れない人気のポケモンが選ばれることが多く、また色違いのポケモンが通常より簡単に現れることもあり大人気のイベントだ。
3時間のあいだ連続してポケモンが現れ続けるため、捕まえるためのボールも大量に必要となり、多くのポケストップがある場所が有利になる。
その為、金沢の中でも一番ポケストップの数が多いと思われる兼六園を選んでみた。

兼六園。
全国的に有名な金沢一の観光名所。
全国だけではなく、世界中からの観光客で賑わう。
歩いていると、日本人よりアジアからの団体客や、ヨーロッパ方面と思しき方々の方が断然多い。
石川県民であれば土日は無料で兼六園に入れるのが嬉しい。
今回のコミュニティデイの時間は15時から18時までだ。
3時間、兼六園や隣接する金沢城公園を歩き回り、二人でポケモンを捕まえ続けた。
コミュニティデイではポケストップに「ルアーモジュール」と呼ばれるアイテムが使われることが多い。
ルアーモジュールを使うと、ポケストップの回りに一定時間、ポケモンがより多く呼び寄せられる。
画面上ではポケストップの周辺に花びらが舞い、ルアーモジュールが使用されていることが示される。
兼六園や金沢城公園は桜の名所だ。
実際の桜の季節はずいぶん前に過ぎたが、ポケモンGOの中の兼六園や金沢城公園は花満開の表示になった。

3時間のコミュニティディが終わった。
「ナオ君、今日はご飯食べていかない?」
いつの間にか僕はナオ君と呼ばれていた。
多分僕の方が年上なのだが。。。

「いいですよ。沢山歩いておなかも空いてきました」
そういえば僕の方がいまだに敬語で話しており、年下のよう。
「辛いの大丈夫?」
「激辛じゃなければ大丈夫です」
「晩酌しているって言ってたわね」
「はい。ビールは大好きです」
「じゃ、今日は自転車は置いていこう。私の馴染みのお店でカレー食べてこうか」
繁華街の香林坊の地下駐輪場に、二人のクロスバイクを置いて、東急ホテルの裏手にある雑居ビルに向かった。
老朽化したビルの狭い階段を上ったところにあるカレー屋さんの扉を開ける。
からん、と扉を開けると、扉に連動したベルが鳴った。

「マスター元気?」
「おっ、レイちゃん、久しぶりー」
カウンターの中で人の好さそうなマスターが、のんびりとした穏やかな声をかけてきた。
「レイちゃんが友達を連れてくるなんて、珍しいねぇ。彼氏?」
「川井直さん。ナオ君です」
「よ、よろしくです」」
レイさんはマスターの問いには答えず、僕を紹介した。

カウンターは6席ほどで、カウンターの後ろのテーブル席も7人,8人ほど座れば満員だ。
お客さんはカウンターに二人、後ろの席に一人いる。
カウンターの二人は常連さんのようでマスターと楽し気に話している。
後ろの人は玄関付近にうず高く積まれたマンガ本から抜き取ったであろう、漫画を熱心に読んでいた。

レイさんに案内され、僕らは空いていたカウンターの席に腰を下ろした。
「マスター、今日のカレー何あるの?」
「今日はねぇ、えーと辛いのとコルマ、あとは豆のカレーかな」
「おー、たくさんあるね、珍しく」
毎日全種類のカレーは無いようだ。そのラフさが面白い。

「ナオ君は辛いの大丈夫なの?」
マスターがフレンドリーに僕に聞いてきた。
ちょっと本格的な辛さのようだ。
「激辛はダメって言っていたので、コルマかな。豚肉のカレー。それでいい?」
僕の代わりにレイさんがマスターに答える。
よくわからないのでレイさんにお任せで頷いた。
「じゃ、私はカシミールで。あとタンドリーチキンとビールもお願い」
「あいよ」
と言ってマスターは奥の冷蔵庫から、緑色の大瓶のビールとコップを持ってきた。
ビールはハートランドというビールとのこと。
初めて見るビールだ。
レイさんがコップにビールを注ぐ
「じゃ乾杯」
「お疲れ様」
と二人乾杯した。
「レイさんはよく来るんですか」
「時々ね。最近は骨折とか仕事が忙しかったりして、2か月ほど来れなかったけど」
「本格的そうなお店ですね」
「うん、何でも美味しいわよ」
そうこうしているうちにカレーが二人分が運ばれてきた。
ご飯とカレーは別々の皿に盛られている。
ご飯の皿には、サラダが添えられていた。

「はい、レイちゃんカシミール。ナオ君はコルマ」
とマスターがそれぞれの前にカレーの皿とスプーンを置いてくれた。
「タンドリーは焼けるのにもう少しかかるんで、カレーゆっくり食べててねぇ」
「はーい」
とレイさんがくだけた感じで返事をする。
いつものレイさんよりリラックスした感じだ。

「それでは食べようかな」
と僕がスプーンを取るとレイさんが、
「ちょっと待って、最初の一口交換しましょう。私も久しぶりにコルマ食べたいし」
と言ってお互いのカレーのルーの皿を入れ替えた。
僕もレイさんに倣って、スプーンにカレーをすくって自分のご飯に数回かけてみる。

ルーの皿をお互いの前に戻し、食べ始める。
先ずはカシミールのルーかけた部分を一口食べてみた。
「辛いわよ」
とレイさんは僕に言ったけど、全然大丈夫。美味しい。
と思ったが、後からダンダン辛くなってきて、思わず水を飲んだ。
「ひー、辛ひですぅ」
様子を見ていたマスターがいたずらっぽく僕を見て、
「辛いでしょ。レイちゃんも最初は食べれなかったんだよ」
と笑った。
「そうなの。だけど不思議なもので、食べていくうちにクセになってきて、今では一番好きになっっちゃた」
「はひ、はひ、そうですか」
まだ痛む舌で何とか言った。汗が噴き出てる。
「けどグリーンカレーも好きなのよねぇ。マスター今度作っておいて」
「おっけぇー」
レイさんのお願いに、マスターは相変わらずのんびりと答えた。

辛さもようやく引いてきたころ、僕のコルマのルーをご飯にかけてみる。
さっきのカシミールの辛さもあったので、恐る恐るおちょぼ口で少しだけ食べた。
うん、今度はそこまで辛くない。
まろやかな辛さだ。
よく煮込まれた豚肉の塊も柔らかくて美味しい。
こってりとしたルーは色んな食材が混ざっているのだろう、なんとも形容しがたい深い味わいだ。
今まで食べたことのない味だった。
「美味しいです!」
「よかった」
とマスターが答える。
「でしょ」
レイさんがカシミールを食べながら、自慢げに僕に言った。

しばらく今日のコミュニティディの成果や、カンターの常連さんたちと雑談しているとタンドリーチキンが焼きあがったようだ。
カウンター席なのでマスターの様子がよく見える。
マスターが焼きあがったタンドリーチキンを奥のオーブンから運んでききて、串にささったタンドリーチキンを手早く皿に移した
「今日のタンドリーはよく浸かっているから、美味しいと思うけど。どうかなぁ」
僕たちの間にタンドリーチキンのお皿が置かれる。
ほんのり黄金(こがね)色に焼きあがった鶏肉の大きな塊が3つ置かれている
レイさんがフォークとナイフを使って、食べやすいように切り分けてくれた。
「どうぞ」
フォークで一口いただく。
「美味しいです!」
思わず僕は声を上げた。
こちらも一言で表せない深い味だ。
表面の鳥皮の焼けた感じと、皮の下までスパイスがしみ込んだお肉の組み合わせの食感が絶妙だ。

「ビールによく合いますね」
「でしょ」
またもやレイさんは自慢げだ。
「ビールお替りお願い」
新しいビール瓶がカウンターに置かれた。
最初の一杯目はマスターが二人のグラスに注いでくれた。

ビールのせいもあるかもしれないけど、レイさんはなんかいつもより自然体だ
なんだかお店っぽくなく、たまり場のようなこのお店が、レイさんにとって寛げる大切な空間なのだろう。
そんなお店に僕を連れてきてくれて嬉しかった。
カウンターの話は何時しか、レイさんのポケモンGOでの事故の話になっていた。
常連さんも含めて、レイさんは笑いも交えながら話している。
その流れで僕のことも自然に自己紹介的な感じで話すことができた。

カウンターの常連さんは、ポケモンGOはしないけど近所の公園で迷惑駐車で困っている話をされた。
車がようやくすれ違える細い道なのに、レイドがあるとお構いなしに車が止まって付近の住民が迷惑している。
他にも昼間に楽しそうにポケモンGOを遊ぶ子供たちの声が聞こえるのはまだよいが、オジサンたちが夜遅くに、やれジムを倒してやったとか、取得したポケモンなどを大きな声で自慢しあっているのは勘弁して欲しいとの話もされていた。
僕もそんな光景をよく見かけていて、心を痛めていた。
ほとんどの人がそんな迷惑行為をせずに健全に遊んでいても、一部の迷惑を垣間見ない人達の方がどうしても目立って悪評が立ってしまう。
いい年した大人がそこまでしなくてもいいのに。
こういう状況が続くと、真面目に遊んでいる人の肩身がだんだん狭くなっているのを感じている。

レイさんとマスターや常連さんたちの会話は尽きそうになかったが、レイさんは時計に目をやると
「マスターおあいそお願い」
とお勘定をした。
僕は慌てて財布を取り出したが、支払いはレイさんが払ってお店を出た。
「今日は私のおごり」
「いやいやいや。僕が奢りますよ」
「いいよ。実は先日保険でお金が入ったんだけど、思いがけずにいっぱい入ったの」
「でも」
「いいって。本当に」
「じゃ、今度奢ります」
「そう?じゃ今からもう一軒行こうかなと思ってたんだけど、ナオ君は時間まだ大丈夫?」
時計を見るとまだ、食べ始めたのが早かったのでまだ20時前だ。
「大丈夫です」
「じゃ、バスで行こうか」

レイさんと香林坊でバスに乗り、2バス停先の武蔵が辻でバスを降りた。
金沢の台所である近江町市場に向かって歩き始める。
夜の市場は鮮魚や生鮮食品を売っているお店は当然ながら閉まっていてひっそりしている。
時々猫が我が物顔で歩いていて、日中の観光客や地元民での賑わっている市場とは別の顔を見せていた。
一部飲食店が並ぶ2階にだけ、電気がついたお店が見える。
そんな静かな市場を歩いていくと、市場の出口付近の隅っこに地下へと続くお店があった。

 生ジュース 生ビール 生演奏のお店 「メロメロポッチ」

変わった名前のお店だ。
店先にはカラフルな看板がかかっている。
ライブが開催されているようで、扉越しに外まで演奏が漏れ聞こえてくる。
「ソロの歌い手の『杉野清隆』さんのライブなんだけどいい?アコースティックなライブなので、聴きやすいと思うよ」
レイさんに頷くと、二人で地下への螺旋状の階段を降りた。

水色の扉を開けると、小さめのステージで一人のシンガーがギターを抱えて歌っている。
「いらっしゃい。今始まったばかりだよ」
店員らしき人がレイさんに、ライブ中なので声を潜めて話した。
僕は二人分のライブ代を払って、チケットに含まれている1ドリンク分の注文をした。

レイさんはキャラポーレという生ジュースにお酒を入れたカクテル、僕は生ビールを注文した。
レイさんに導かれ、満員の人をかけ分けながら奥まった席に座る。
席までの途中レイさんは、何人ものお客さんと軽く挨拶をする。
先ほどのお店と同様、ここでもレイさんは常連のようだ。

曲が終わったタイミングでドリンクが運ばれた。
レイさんが頼んだ生ジュースのカクテルはきれいなオレンジ色に輝いている。
「一口飲んでみる?」
口に含むとニンジンベースのフレッシュな生ジュースがベースになっているようだ。
これも初めて飲んだ味で美味しい。
「美味しいです」
「でしょ?」
この日何度目かの自慢げなレイさんだ。

酔いの回ってきたふわっとした体に、まったりとしたギターの演奏と落ち着いた歌声が程よくあう。
「演奏いいですね。僕ライブって初めてなんです。レイさんはよくライブに来るんですか?」
「そんなにしょっちゅうじゃないけど、ココとか『もっきりや』とかでたまにね」
杉野さんのゆるい感じのMCが終わり、次の曲になって僕たちはまた黙って演奏に耳を傾ける。

 たとえば、一年中春だったらそれもいい
 ぼくらは、ずっと歌でも歌っていられる
 たとえば、ビルがもっと低かったらそれもいい、
 ぼくらは、ずっと遠くを目指して暮らせるさ
 『たとえば』 杉野清隆/ビニール傘

なんだか文学的な歌詞がいいな。情景が広がるようだ。
それにしてもレイさんから会ってから、僕はどれだけの初めての経験をさせてもらっているのか。
ぼんやりとした頭の中で、演奏に聴き入るレイさんの横顔を密かに見つめた。

アンコールにはノリの良い曲が演奏され、音楽とともに!と盛況のままライブはしめくられた。

 僕らはいつも考えてた 明日や未来の事ばかり
 確かに見えた蜃気楼も 風がさらって行くのです
 そんな時はいつだって 何もないって思ってた
 デコボコの道 曲がり角 音楽とともにあるさ
 『音楽と共に』 杉野清隆/ビニール傘

僕は物販でCDを買い、杉野清隆さんにサインをして貰った。
そして何故か販売されていた手ぬぐいまで買ってしまった。
帰りが遅くなったので、武蔵が辻の表通りからタクシーを拾ってレイさんと乗る。
途中までは同じ方角だ。

「いやぁ、いいライブでしたね。よかったです。お客さんもたくさん入っていましたし」
僕はライブの後の興奮のままレイさんに言った。
テンションの高い僕とは裏腹に、タクシーの中レイさんは少し寂しげだ。
「実はあの店、もうすぐ取り壊しになるの」
「えっ?あんなに盛況だったのに」
驚いた。
「残り少ないから、みんな名残惜しくて集まってたというのもあるのよ」
「そうですか、、、」
「近江町市場に向かう道路の拡張のために、お店の入ったビルを壊すんですって」
「それは何か勿体ない話ですね、、、。今日も個性的ないろんな人達が集っていたのに」
「道路を広げるよりも、金沢にとってはより大事な場所だったと思っているんだけどね」
「文化は根付くのには時間がかかるけど、壊すのは一瞬ですし。。。
僕の仕事の町家もそうなんです。一度壊してしまうと、同じものは二度と作れないですし」
「確かにね」
そう言ってしばらくはタクシーから流れる金沢の街並みを二人で眺めた。
「まぁ決まったことは仕方がない。壊れることにより新しい何かが産まれるかもしれないし。それまでを楽しもう」
吹っ切れた感じでレイさんが言う。
こういった強さがレイさんの芯にある気がした。

タクシーが見慣れたコンビニの駐車場に停まって先にレイさんが降りた。
「今日は色んなお店に連れて行ってくれてありがとうございます。楽しかったです」
「どういたしまして。私も楽しかった」
「じゃおやすみなさい」
「おやすみー」
名残惜しくもタクシーは僕の家に向かってハンドルを切った。
まだレイさんが手を振って見送ってくれる。
僕も姿が見えなくなるまでレイさんに手を振った。

いつしかレイさんと毎晩夜9時に「トレーナー対戦」を行うことになった。
トレーナー対戦とはポケモン同士を戦わせて勝敗を決める。
自分が獲得したポケモンの中から3匹ずつ選抜し、ネットワーク越しに対戦する。
フレンドであれば遠隔地でも対戦可能だ。

最初は戦って貰えるアイテムが目的だったが、何時しか大人げなく勝ち負けを真剣に競う戦いの場に切り替わった。
ポケモン同士の戦いは、じゃんけんのように相手によって強さ、弱さがある。
水のポケモンは炎のポケモンに対しては強いが、電気のポケモンに弱いなど、選んだポケモンの持つ属性や、戦う順番、相手との相性、タイミングなどで勝負が決まるため戦略が必要。
毎晩の対戦が日々の楽しみに加わった。

今晩僕は働いている設計事務所で大きな設計作業がひと段落ついたのでお疲れ様会。
そんな夜はレイさんとの定期対戦も中止だ。
所長が設計事務所を立ち上げた当初に改修した町家の料理屋さんでの宴会。
総勢5名の事務所のメンバーと、造園施工管理技師でもある所長の奥さんとお子さんの7名の気心が知れたメンバーで、気兼ねなく過ごせる楽しい飲み会。
設計の苦労など仕事の話から、趣味や生活の話まで色んな話題が聞こえてくる。

お酒も進んだころ、所長と二人で話す時間があった。
僕はここ数か月であったレイさんとのこと、先日の彼女が連れてくれていったお店の話を所長に話した。
「そうか、面白そうな女性だな」
「ええ、僕が知らなかった世界を色々持っていて。ただそれに比べて僕の方がずっと金沢に住んでいるにも関わらず、あまりそういった奥深い世界や仕事以外での繋がりや蓄積がないなぁ、なんてちょっと落ち込んだりしています」
そういうと所長は僕にビールを進めながら、自分のビールに口を付けた。
所長はいつもの考える時の仕草で、中空を見つめているような見ていないような素振りをした。

「俺は町家の改修というのは作品だと思っている」
所長は視線を僕に戻しそういった。
「それも独りよがりの押し付け的な作品ではなくて、お客様と一緒に作り上げた作品だ」
もう一度ビールに手を伸ばす。
「ナオがこの事務所に入ってどれぐらいたった」
「来年で9年です」
「そうかもうそんなに経つか。その間にナオがお客様と作り上げた町家が金沢の街角で息づいている。それはそれでお前が作り上げた立派な世界だと俺は思うよ」
あまりそんなことを考えたことがなかったけど、確かにそうかもしれない。
「ここの料理だってそうだ。板前さんの主張したいところ、譲れないところは守りつつも、客の料金や要望に沿って美味しい料理を提供し、金沢の町の文化の一端を担っている」
所長は一息ついて続けた。
「その彼女に連れて行ってもらったカレー屋や、シンガーの唄やそのお店もそうだろう。そういったものが混ざり合い、積み重なって金沢の暮らしや文化が作られていくと俺は思う」
なんとなくレイさんに色々提供されるだけな気がして、引け目に感じていたところもあったが、僕にも誇れるものがあったことに気づかされた。
「ありがとうございます。今度機会があれば彼女を僕が設計した町家に案内してみます」
「それもいいんじゃないか」

中居さんから最後のデザートが運ばれてきた。
金沢の名産のさつまいも「五郎島金時」をたっぷり使ったジェラートだ。
「うまい!」
所長につられて、僕もスプーンで一口食べた。
上品な甘みが口内を覆った。
「まぁ、俺も恋愛とかには疎い方だが、話を聞く限りうまくいっているんじゃないかな」
所長はもう一口ジェラートを口にして続けた。
「俺の知り合いでも、結婚相談所で促されるまま数回会っただけで結婚した奴もいるが、そんな場合は、後からこんなはずじゃなかったとお互い後悔しているケースが多い。
その点ナオと彼女はお互いの価値観も似通っている気がする。そこが一番大事なとこだと俺は思う」
「はい」
「頑張れよ」

「ナオ君ごめんね。この人酔っぱらっているので、聞き流してね」
所長の奥さんがやってきて、所長を自分の席へと促した。
「そんなことないぞ」と所長は抵抗しつつも、若干ふらつく足取りで元の席に戻った。
しばらくして所長が締めの挨拶をして、宴は終わった。

次の土曜日クロスバイクで待ち合わせて、二人でジムを回った。
先月兼六園を回ったコミュニティデイは、特定のポケモンが野生で沢山出現する日だったが、今日は珍しい伝説のポケモンが3時間の間ずっと、ジムに一斉に出現するイベントの日だ。
ジムのレイドバトルに必要な無料のレイドパスは、いつもは一日一枚貰えるが、このイベントの日は最大5枚まで貰える。
最近のポケモンGOはイベントが絶え間なく行われ忙しい。
すべてのイベントに全力で付き合っていたら、身が持たないほどだ。
ミュウツーの時とは違って今回は、レイさんも僕も3戦目までであっさりとお目当ての色違いの伝説のポケモンをゲットできた。

せっかく無料のレイドパスがまだ残っているので、僕とレイさんがレイドバトルの開始を待っていると、ランニングウェアを身にまとい走ってきた男性が、二の腕のリストバンドからスマホを外してレイドバトルに参戦した。
ぱっと見た感じ、僕と同じくらいの30歳前半の男性だ。
バトル待機中は少し息が上がっていたが、レイドバトルが始まる頃にはすっかり呼吸が整っている。
レイドバトルで戦っていると男性が、「ご夫婦ですか?」と僕たちに聞いてきた。
「い、いえ、違います」
僕が慌てて答えると、男性はにっこり笑った。
こんな感じで初めての人とも気軽に話せられるのもポケモンGOのいいところだ。

「それにしても、走ってポケモンGOって凄いですね」
「実は半年前までは一人で車に乗ってポケモンGOやっていたんです。一歩も車から降りないぐらいの怠慢な感じで」
「そうなんですか」
辺りを見回すと何台かの車が止まっており、車内で一心不乱にポケモンGOをしている人たちがいる。
「私の奥さんはポケモンGOをしないので、私が一人で車に乗ってポケモンGOに行くのいい顔していなかったんです。」
僕たちは勝利した伝説のポケモンを捕まえて、立ち話を続けた。

「そしたらある時、奥さんから毎月のガソリン代が6000円以上も高くなっている!って怒られて」
「ガソリンで一日200円って考えると、車だとすぐにいっちゃいますね」
「ええ、近距離を頻繁に駐停車するんで燃費も悪くなってて」
「なるほど」
「奥さんに子供も生まれるのに何しているの!って怒られちゃって」
「それは怒られますよね」
レイさんが女性の立場を代表するかのように会話に加わった。
「そうなんですけど、それでも性懲りもなく車でポケモンGOを続けていたんですが、ある時ジムの横で車を停めてポケモンGOしていたら、子供連れの主婦の方に怒られちゃって。うちの駐車場の前に車を停めないでくださいって。」
「あらら」
「そこでふと我に返って、自分も子供が生まれるのに何やっているんだろ、と遅まきながらもようやく気付いたんです。
それからは車は使わず、歩くか走ってポケモンGOをすることに決めてプレイしています」
「凄い切り替えですね」
「最初は3キロも走れなかったんですが、目的があると案外走れるようになってきて、今では一日にトータルで20キロぐらいは難なく走れるようになりました。
金沢マラソンにもエントリーして、10月初マラソンです」
「それは凄い!確かにただ走るだけじゃなくて、目的があると続けられる気もします」
「奥さんもマラソンの練習になるのならと応援してくれるようになってきて。体も絞れてきたし。」
「僕もポケモンGOをクロスバイクでやり始めてから、体は軽くなりましたが、走るのはもっと体力使いそうですね」
「走ると筋肉が付くので、太りづらくなりましたね。おっと、フカマルの影が」
「フカマル」とはポケモンGOでもめったに野生で出現しないポケモンだ。
自分のスマホで未取得のポケモンは、ポケモンGOの画面上で「影」になって表示され、取りやすいように誘導してくれるのだ。
「犀川大橋のジムのところみたいです。ではまだ私は持っていないので急ぎます。お先に失礼!」
と言うと男性はスマホを腕のリストバンドにセットし、僕たちに手を振って走りだしていった。
「ここから3キロ近くはあるわね」
男性の背中を見送りながら、レイさんが僕に言った。
「究極のポケモンGOのプレイスタイルですね。僕には絶対できないなぁ」
「私はいつかはやってみたいな。金沢マラソンも一度は出てみたいし」
「マジですか!?」
レイさんなら本当にできるかもしれない。

この日のイベントの終了時間は16時とまだ早い時間だ。
7月も近づいてきて日没の時間も遅くなっている。
ちょっとお茶でもどうかと僕が提案し、二人でひがし茶屋街に向かった。
金沢には二つの茶屋街がある。
男川と呼ばれる犀川沿いにある、にし茶屋街。
女川と呼ばれる浅野川沿いにある、ひがし茶屋街。
どちらも新幹線開通に向け、昔の面影を残したまま綺麗に整備され観光客で賑わっている。

ひがし茶屋街から浅野川に向かい「観音坂」を目指す。
ここは茶屋街から少し離れただけなのに、観光客もまばらで落ち着いた界隈だ。
その観音坂の途中にあるお店に入った。
築100年の古民家カフェ。
大きな窓の横のテーブル席に座り、僕は紅茶、レイさんはコーヒーを注文した。
窓からは眼下に浅野川や、金沢の密集した街並みを見下ろすことができる。
「眺めのいいとこね」
とのレイさんの言葉に嬉しくなる。

僕がメインで設計したわけではないが、まだ駆け出しの頃、女性の先輩の設計士の元で細かい部分の設計に携わったお店だ。
当時と変わらず優しいマスターが、久しぶりと声をかけてくれる。
お店にはマスターが好きなジャズのレコードが静かに流れる。
ドリンクを飲み終えたあと、マスターに隣接する茶室を案内して貰う。
綺麗に活けられた花が、和の空間の美を際立たせていた。

夜はまた香林坊の地下駐輪場にクロスバイクを停め、今回は僕が案内する形で、木倉街という飲み屋が並ぶ通りを進む。
「金澤町家」の看板が掲げられたお店の暖簾を潜った。
ここも僕が3年ほど前に携わった、町家を改修した小料理屋だ。

店内に入ると板さんが「お久しぶりです」と声をかけてくれた。
カウンターの予約席に案内して貰う。
僕は料理人の仕事がよく見えるカウンター席が好きだ。
最初はビールで乾杯し、途中から板さんお勧めの新鮮な刺身を注文し、日本酒に切り替えた。
日本酒の銘柄を選んでいるとレイさんが「珠洲のお酒だ」と見つけて、「宗玄」をひやで注文。
お酒に強い感じのレイさんだが、今日は珍しく日本酒で頬がほんのりピンクに染まっている。
「いいお店ね。料理もすごく美味しい」
レイさんが店内を見回して言った。

それからこの町家をどうやって見つけだしたか、
お店を構えるための打ち合わせがどうやって始まったか、
設計をしたときに気を付けたポイント、
施工が始まってからのアクシデント、
完成して始めて関係者を招いて宴会を催してくれた時のことなどを
時々板さんを交えて懐かしみながら楽しく話した。

設計の専門的な部分の話はレイさんは退屈するかと思ったが、熱心に聞いてくれて質問を幾つか受けた。
「町家の改修って本当に大変なのね」
話がひと段落した頃レイさんが言った。
「新築と違って制約があって大変なこともあるんだけど、逆にそこが面白かったり」
「違う業種のプロの詳しい話を聞くって楽しいね」

僕は先日所長と話したことをレイさんに話してみた。
「そんな風に思っていたんだ」
「うん、レイさんに色々お店に連れて行って貰って、僕は33年間金沢で生まれ育ってきたけど、表面的な世界しか知らなかったなぁ、と思ったんです。
珠洲から出てきて数年で、レイさんが自分の世界を広げるような居場所を探し出していたけど、僕にはそんな引き出しが全然ないんじゃないかと」
「あきれた」
レイさんは本当にあきれた顔をした。
「あなたは私に本の面白さを教えてくれたの。活字の世界の中に身をゆだねる楽しさをね」
そこでレイさんはグイっと宗玄を飲み干し、グイっと僕に酌を求めた。
僕は空いた九谷焼のお猪口になみなみとお酒を注いだ。

「今日の設計した話も色々関心したわ」
日本酒でレイさんも少しだけ酔っているようだ。いつもより声のトーンが高い。
直ぐに空いたレイさんのお猪口に僕がお酒を注ぐ。
「他にもあなたのいいところは、誰に対しても変わらず誠実なところ。年上であれ、年下であれ、丁寧に真面目に接している。
私そんな人、今まで見たことなかったわ」
「ありがとうございます」
褒められることがあまりないので、照れて頭をかく。
「まぁ、もうちょっとは、くだけてもいいかもね」
と言ってレイさんは笑った。
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登場人物紹介

naopokemon50

ナオ。石川県金沢市出身。

金澤町家の設計士。読書好きのインドア派。

レベル18よりポケモンGOを再開。

reimoon333

レイ。石川県珠洲市出身。

金沢の街を赤いクロスバイクで駆け巡り、ポケモンGOもプレイする。

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