第3話 ロランの屋敷・フランセットの自室

文字数 4,000文字

依頼票を持ってロランの屋敷へと訪れた一行は、フランセットの自室へとすんなりと通されます。


フランセットは自室で君たちを出迎えました。
肌は蒼白く、噂通り身体はあまり丈夫ではないようです。
しかし、透き通った緑色の瞳は、燃えるように激しく、強い意志の力が宿っています。

「こんなところまで来てもらって申し訳なかった。だが、どうしても、冒険者殿に依頼したかったのでな、許してくれ」
GM、彼女に僕は見覚えは?
ないですね。
もちろん、イーギンさんもないです
そうか、増々わけがわからないな
まあ、ここはお姉さんたる私に任せて
年長者だもんな、任せるわー
全くこの子は……まあいいわ
「初めまして、フランセット嬢。お初にお目にかかります。私は、共にパーティを組んでいるラピス。右から順にルキア、イーギン、マギリヴァルと申します」
「うむ、よろしく頼むぞ。儂はフランセット・ロランス」
「冒険者殿らに頼みたいのは他でもない……」
「ちょっと待った」
「うむ?」
「まずは、何故僕たちに指名依頼を出したのか、それをはっきりさせてもらえないか」
「マ、マギリヴァル……」
「このくらいは別にいいだろう? 冒険者に依頼をするんだ、多少の無礼は寛容されて当然だと思うが?」
「うむ、構わないぞ。実は先日、街に買い物に行った折、儂は冒険者殿がごろつきに絡まれている娘を助けているところに出くわした」
思い当たる節は?
俺は心当たりが多そうだな
でも、俺じゃなくて、あいつらなんだろ?
えっと
メモ1を見てね
あー、そういう……
じゃあ、僕とイーギンは魔法の触媒や魔晶石の補充に買い物に行っている際に、華麗に娘を救ったことがある。
これでいいな
う、うん。それならありそうだけど。
ボクたち遠距離攻撃しかできないから、人知れずそっと……は、難しいね。
盛大に行ったのかな
あー、マギリヴァルが大事にしてそうよねー
確かになー

ふん! そんなことはないだろうさ。天才の僕に掛かれば隠密行動も難しくはないんだ

……って、そんなことはどうでもいいか

「ああ、まあ、そんなこともあったね」
「ふふっ、お目付け役の召使がいなければ、その場で馬車を飛び降り、酒を奢っていたじゃろう。それが、この依頼をするにあたって、冒険者殿たちを指名した理由じゃ」
「それは、とても光栄ですけれど……。フランセット嬢はどのような依頼を希望しているのでしょうか?」
「うむ、ここからは言葉を崩してもよいぞ。無礼を咎めることはせぬ。代わりに儂も率直に言わせてもらう。あまり遠回しな話は苦手なのでな」
「そりゃ、こっちとしてもありがたいけどさ」
「うむ。実は、儂はエルダードラゴンなのじゃ」
「は?」
「はい?」
「うん?」
えっと、これはどう反応すればいいのかな。
エルダードラゴンって……?

あー、ちょっと待ってね


知名度の数値低いからいけそうかな。
まもちき10でどうぞ

振るの僕だけじゃないか!
この卓平目OKだから!
みんな平目で!
レッツゾロチェック!
魔物知識平目:【2d6】を振りました。

結果は「5」失敗です。

(成功値10以上)(各ダイス目:4,1)

魔物知識平目:【2d6】を振りました。

結果は「6」失敗です。

(成功値10以上)(各ダイス目:3,3)

魔物知識:【2d6+4】を振りました。

結果は「9」失敗です。

(成功値10以上)(各ダイス目:4,1)

魔物知識平目:【2d6】を振りました。

結果は「5」失敗です。

(成功値10以上)(各ダイス目:3,2)

あっ

えっと、誰も詳しくは知らないね


なんかすっごい、伝説級のドラゴンってことは分かるくらい

くそっ! この僕が!
脳筋並みの知識しか分からないなんて!!
はんっ!
お前もその程度だったってことだろーが!
はーい、煽らない煽らない
「エルダードラゴンが化けているわけではないぞ。正しくは前世がエルダードラゴンじゃったのじゃ。つまり、エルダードラゴンの転生、生まれ変わりというやつだな」
前世、と言う言葉にちょっとぴくっとするぞ。
「ドラゴンとて、このラクシアに住まう命の一つ。死ねば、球良い葉肉体を離れ、やがて新たな命に転生するが道理。じゃが、前世の記憶を持ったまま転生すると言うのは稀有じゃな。儂も驚いておる」
「うん、僕もそれはそう思うな!」
ハイマンだからね!
僕も選ばれし前世持ちだからね!

「ほーん」

って俺は全然信じられないな。
なんか子どもが言ってる程度に思ってる

まあ、にわかには信じられないわよねー
「突拍子もない話で、もちろん信じられないとは思う。思うが、儂の前世がエルダードラゴンと言うのは事実である。記憶があるおかげで、いくつか人間離れした力を扱う事ができる。ただし、あまり使うと肉体の方が悲鳴を上げるのでな」
「あ、だから病弱……?」
「うむ、まさしくその通りよ。魂はエルダードラゴンじゃが、器となる肉体は脆弱な人の子にすぎぬからの」
「と、ここまでが儂の告白じゃ。ここからが本題となる」
なげぇ前置きだなーと思いながら、もう話聞いてねぇわ俺。
もっとシンプルオブザベストが良いし、あとでラピスに聞くわ
じゃあ、ルキアが飽きているのに気付いて、とりあえず最後まで話を聞こうとするわ
うん、じゃあGM、巻きで
あ、おう。分かった。巻きで……

巻きかぁ……


(公式の説明を巻きかー。抜けそうで怖いな)

「このプロセルシアは、かつてドラゴンたちの楽園じゃった。しかし今はドラゴンの数は減り、種族としての生命力が衰え、滅びの道を歩み始めておる」
なんだか、壮大な話になっているんだけど……まあいいか
「知っているとは思うが、何故かプロセルシアの大地とドラゴンとは、密接な関係にある。その地を守護するドラゴンの力が滅びれば、大地の力も衰える。じゃから、ドラゴンの生命力が衰え、滅びれば、プロセルシアの大地もまた死ぬのじゃ」
「逆に、ドラゴンの滅びを阻止すれば、プロセルシア自体を救うことが出来る」

「うむ。まさにそうじゃ。エルダードラゴン出会った時は滅びもまた運命と思っていたのじゃがな。人の身に転生して考えが変わったのじゃ。今は亡き母上様は、儂を生む代わりに命を落とした。じゃが、母上様は死の床でも決して死を恐れたりはしておらなんだ。生まれたばかりの儂の手を取り、こう申されたのじゃ」

『この子は、きっと世界を変えるような大きなことを成し遂げます』
「とな。期待されたならば、それに応えてやるのがエルダードラゴンたるものの矜持じゃ。だからこそ、儂にできるプロセルシアを救うために、行動することに決めたのじゃ」

あー、なんかわかったぞ。

僕としては断りたい気持ちもあるんだけど、前世持ちにシンパシー感じているからなぁ

とりあえず、黙って最後まで聞いている
「この世には、儂よりも長生きしておるドラゴンもおる。そのようなドラゴンなら、あるいはドラゴン種の生命力を取り戻す方法を知っておるやもしれぬからの。儂はそうしたドラゴンたちに会いに行く。冒険者殿には、護衛を頼みたいのじゃ。どうじゃ? 儂を護ってはくれぬか?」
「……本気、なの?」
「もちろんじゃ」
「にわかには信じられないような突拍子もない話ねー…」
「おう、でつまりどういうことなんだ?」
「馬鹿にも分かりやすいように簡潔にまとめてやろう」
「フランセット嬢は亡き母上に『大きなことを成す』と期待された。

 彼女はその期待にこたえたい。

 エルダードラゴンの前世の記憶を活かして何かを成すならプロセルシアを救いたい。

 その手段として過去のドラゴン仲間に会いに行きたいと思い立つ。
 その護衛として僕たちが指名された」
「とまあ、こんなところだろう」
「なんで前世? とか関係しているのか全然分かんねぇのだけど、護衛依頼だろ! いいぞ、やろうぜ!」
「これだから脳筋は……」
「身体が丈夫ではないのなら、あまり危険な場所に出ない方が良いのではないのかしら?」
「む、そうは言っても。これから会いに行くドラゴンは儂の旧友じゃが、冒険者殿だけで会いに行っても追い返されるか、ブレスの一吹きで消し炭にされてしまうのがオチじゃ」
「さ、流石ドラゴン……容赦ないのね」
「じゃから、儂が付いていく必要があるんじゃ」
「えっと、もしかして……その年齢のわりに賢いと言われているのも、前世? が関係しているから?」
「当然だろう。前世を思い出せると言う事は、それだけ蓄積される知識量が凡人とは異なると言う事だからな」
そう、この僕のように! とどやっておく
コイツウゼェ!!
「それなら、学者や賢者が招かれているって聞いたのは」
「ああ、それはドラゴン種の生命力を取り戻すために知恵を集ったのだが、どうもうまくいかなくてな……」

まあ、突拍子もない話だし、危険な場所にお嬢様を連れて行くことに抵抗がないと言えば嘘になるわよね


皆はどう? この依頼、請ける?

俺は全然受けても良いと思ってるぞ
まあ、勝手にハイマンとして前世持ちってところにシンパシー感じているので、請けても構わないぞ
ボクも、力になれるかは分からないけれど、請けても良いと思う
オッケー、じゃあ私たちの総意として、請けるで
「それじゃあ、フランセット嬢の護衛依頼を請けさせてもらうわ。護衛先と報酬の話をさせてもらうわね」
「うむ! よろしく頼むぞ、冒険者殿!」
まあ、メタ発言すれば、ここで請けないと話が進まないだろうしね
それは言わないのw

では、導入はここまでですが、ここからフランセットの情報を簡単にお伝えしますね。


フランセットはエルダードラゴンの魂と人間の身体と言うアンバランスな状態です。
体調管理処理が発生します。+15が絶好調として‐15が死亡になります。増減のタイミングは毎朝の体調チェックのほかに様々なタイミングで行われます。

また、特殊技能としてドラゴンスピリット、ドラゴンアイ、ドラゴンイアー、ドラゴンノーズ、ドラゴンノレッジ、ドラゴンプライドの能力が使用できます。能力値は配布した表をご覧ください

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登場人物紹介

名前:ルキア 26 男 種族:ソレイユ

ソレイユって種族の自覚がない前衛型脳筋俺様w

なんか、ぱっと光ったり光合成で回復できるなーってのと、夜は力が出ないから寝る!!ってそんな認識!

出身はプロセルシア地方で、親を知らないで育った。

ま、ガキの頃からの付き合いだからラピスは母ちゃん的な?

言葉にしたらぶっ飛ばされそうだけどさ。

ちょっと昔やんちゃしすぎて、子分たちに一斉に裏切られてから、ラピス以外は基本的に信じない。友好的な振りはさすがにできるけどな!

逆に言えばラピスには全面的に信頼してるぞ!

名前:ラピス 女 内緒 種族:ドワーフ

シムルグ信仰の戦神官。

そもそも、「プロセルシアを救うのだ…――の魔の手から」

って言う夢をずっと見続けていたからそれどころじゃなくてね。

昔仕えた主さまに相談したら、プロセルシアの動向を一番把握できるのは神官なのでは?

って言われたから神官しているんだけども。

ま、上部に関わらない程度の地方神官って思ってもらえれば。

その巡礼とか巡回をしている時にルキア拾って、そのままずるずるーっとね、面倒見ている感じかな

名前:マギリヴァル 男 23 種族:ハイマン

見てわかる通り、僕はプライドが高い。

天才って自負と前世を断片的に覚えている優越感がある。

それも、ある魔術師にコテンパンにのされたのだけれども(ボソッ) 

ま、まあ想いを寄せていた同郷の幼馴染と婚約したのだけど、

「私の為に七色の竜の鱗を捧げてね」と言われてな。

約束の青いリボンを身に着けて旅立っている現状だ。

名前:イーギン 女 不明 種族:ラルヴァ

ボクには、記憶がないんだ。

母親に愛されていた記憶はあるけれど、その面影は思い出せない

気付けば戦場にいたボクは、それより前のことが分からない 

どうして自分が女の身体で男のなりをしているのか、日差しが苦手に思ってしまうのか、血を見ると、目が離せなくなるのか…ボクには分からない……

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