第2話 <遥かなる雷鳴>亭

文字数 2,334文字

君たちは紫竜公国の竜都グランヴァルーシャにある冒険者の店<遥かなる雷鳴>亭に所属する新米冒険者です。
えぇと、紫竜公国、とは…?
紫竜公国は、南プロセルシアを統治する七大竜公の一人、紫竜公シド・ウィオレクトラ・グランヴァルーシャが収める国で、南プロセルシアのサーギア島にあるの。老竜の紫電竜ウィオレクトラが守護している場所よ
なんか、七人の偉い人のうちの一人が収めている南の場所で、紫竜の守護の場所だな
シド公は大公であると同時に、竜帝神シムルグの神官でもあるの。私と同じ信仰をしている方ね。
だからかこの公国の人々も熱心にシムルグを信仰しているわ。
この紫竜公国は、交易によって栄えているから、外者にも親切にしてくれる過ごしやすい場所だと思ってくれて構わない
って、続くだろ?
もう聞き飽きたぜ
もう!
まあ、ルキアに最後言われてしまったけれど、このような感じよ。
ちょっとはわかったかしら?
うん、ありがとう
余計な茶々がだいぶ入ったようにしか見えなかったけどな
あぁん?
なんか言ったかこのモヤシ野郎
ふん、補聴器の使用を勧めようか?
あんだとこの野郎!
はーい、落ち着いてねー
ここでの喧嘩は止めてよねー

ルキアさんとラピスさんには、プロセルシア出身と言う事で、この地域に関することのカンペを渡しています


逆にその他の小さなイベントメモはマギリヴァルさんとイーギンさんに回しているので、その辺りの情報は互いにやりとりして公開してください

意図的に公開しないのも有りだよな?
もちろんアリです。
それがRPに準しているのであれば
(ぜってーこいつ言わねぇ気だ)
(隠し事、できなさそうだな……)
さて、そんな君たちは、ある日<遥かなる雷鳴>亭の主人から慌てた様子で依頼票を渡されれます。
「お、オマエたち! ああ、よかった! まだここにいたか!」
「あら、どうしたのかしら? そんなに慌てて」
「俺の凄さに気付いた奴から、指名依頼とかか⁉」
「まさか。僕たちは言わばまだひよっこだぞ? そんな依頼があるなんて……」
「し、信じられないかもしれないが、そのまさかなんだ!」
「えっ」
「えっ」
「ほん、とうに?」
「どんな奴だ!? どんな依頼だ!?」
「何故名指しで依頼が来たのか分からないが……依頼主は、ロランさんのところのご令嬢、フランセットさんだ」
「フランセット嬢が?」
ええと、GM
面識とかは?

んー…ラピスさんたちは名誉点とかまだないから、ないかなー


ロランさんの名前は聞いたことがあるとして、メモを渡してあるはずだよ

あ、本当だ
えーと、なになに
グランヴァルーシャ郊外に屋敷を構える大地主で、周辺に広大な農園を持っている。その上、交易も手広く行っているプロセルシア屈指の大商人でもある、と
「大豪邸じゃねぇか!」
「その、大豪邸の娘と面識もないのに、指名依頼なんて。胡散臭いもほどがある」
「確かに。そもそも、どうして私たちの存在を知ったのかしら? 特に何か大きなことを行ったわけでもないのに」
「俺のでっかすぎる存在を見過ごせなかった、とか!」
「寝言は寝てから言ってろ」
「あぁん? 事実だろうがよ!」
「えっと、そのご令嬢が、どうして、ボクたちを?」
「ああ、正確にはオマエさん……イーギンとマギリヴァルへの依頼なんだ。二人がパーティを組んでいるのなら、パーティの全員でとのこと」
「ボクら、に?」
「増々分からないね。僕たちはこのプロセルシアに……グランヴァルーシャにも詳しくないのに」
「なーんだ、俺にじゃねぇのかよ」
「拗ねないの。それで、フランセット嬢に会いに行けばいいのかしら?」
「ああ、詳しくは直接伝えるとのことで、ロランさんの屋敷に向かってくれ」
「正直、どうしてオマエたちに指名依頼がきたのか、さっぱり分からない。分からないが、これは絶好の機会だぞ!」
「ここでご令嬢に気に入られれば、ロランさんからも仕事をうけられるようになるだろう。そうなれば冒険者としては成功したも同然! 是非頑張ってくれ!」
「うーん、まあ確かにそうよね……優先的に大富豪から依頼を回してもらえれば、この後安定的な収入にもつながるでしょうし……」

僕としては不信感がぬぐえないのだけどね

金持ちの道楽に付き合わされるんじゃないかって

ロランさんは有名者でまっとうな商売をしている人格者、ってことであってるわよねGM
そうですね。後ろ暗い噂もない、人格者であると。
だからこそ、店主も必死で君たちを捕まえたのでしょう
「おーっし! とりあえず行こうぜ! そのお嬢様んとこに!」
「これだから脳筋は。……少し待ってろよ」
「あん?」
「そのフランセット嬢と言うのはどんな人物か、簡単でもいい。店主は知らないか?」
「ああ、フランセットさんは、生来病弱で、あまり屋敷の外には出たことがないと言う噂だ。読書が趣味で、時折屋敷には学者や賢者が招かねているらしいぞ」
「お年は14歳だったか……。それでいて同年代のこともよりは頭のいい聡い子だそうだ」
「圧倒的、若さ……!」
(外見年齢はそんな変わらなさそうだよな……)
「今、なにか失礼なこと、思わなかったかしら?」
「は? いやいやいや!」

「うーん、でも増々、分からないね。

 ボクらの共通点と言えば、文明語、とか?」

「学術的面で呼ばれた、と考えた方が未だわかるけれど。どうせそうじゃないんだろうな……」
「仕方ない。直接行って確認するか」
「うちの店の名を高めるためにも、仕事を成功させてきてくれ! 期待しているぞ!」
そう言って、店主は依頼状を手渡してくれます。

これを見せればロランの屋敷にも入れるでしょう。


他にしたいことがなければ、移動します

大丈夫、かな
まあ、いいだろう
粗相をしないようにね、ルキアちゃん
ったく、ちゃん付けするなっての!
では、シーン移動をします
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登場人物紹介

名前:ルキア 26 男 種族:ソレイユ

ソレイユって種族の自覚がない前衛型脳筋俺様w

なんか、ぱっと光ったり光合成で回復できるなーってのと、夜は力が出ないから寝る!!ってそんな認識!

出身はプロセルシア地方で、親を知らないで育った。

ま、ガキの頃からの付き合いだからラピスは母ちゃん的な?

言葉にしたらぶっ飛ばされそうだけどさ。

ちょっと昔やんちゃしすぎて、子分たちに一斉に裏切られてから、ラピス以外は基本的に信じない。友好的な振りはさすがにできるけどな!

逆に言えばラピスには全面的に信頼してるぞ!

名前:ラピス 女 内緒 種族:ドワーフ

シムルグ信仰の戦神官。

そもそも、「プロセルシアを救うのだ…――の魔の手から」

って言う夢をずっと見続けていたからそれどころじゃなくてね。

昔仕えた主さまに相談したら、プロセルシアの動向を一番把握できるのは神官なのでは?

って言われたから神官しているんだけども。

ま、上部に関わらない程度の地方神官って思ってもらえれば。

その巡礼とか巡回をしている時にルキア拾って、そのままずるずるーっとね、面倒見ている感じかな

名前:マギリヴァル 男 23 種族:ハイマン

見てわかる通り、僕はプライドが高い。

天才って自負と前世を断片的に覚えている優越感がある。

それも、ある魔術師にコテンパンにのされたのだけれども(ボソッ) 

ま、まあ想いを寄せていた同郷の幼馴染と婚約したのだけど、

「私の為に七色の竜の鱗を捧げてね」と言われてな。

約束の青いリボンを身に着けて旅立っている現状だ。

名前:イーギン 女 不明 種族:ラルヴァ

ボクには、記憶がないんだ。

母親に愛されていた記憶はあるけれど、その面影は思い出せない

気付けば戦場にいたボクは、それより前のことが分からない 

どうして自分が女の身体で男のなりをしているのか、日差しが苦手に思ってしまうのか、血を見ると、目が離せなくなるのか…ボクには分からない……

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