第10話  買い物

文字数 691文字

 そこまで言うなら、カラオケは今日行かない事にする。誰に言われた訳でもない。今日はカラオケに行こうと意気込んでいた。

 私はモンスターエナジーの愛飲家だ。
 昔、

「テレビ買いましょうよ。そのモンスター買うお金でテレビ買えるじゃないですか!」

 と、言われテレビを買った。

 しかし、
 地震速報を観るとき以外に、テレビをつける機会は無かった。

 逆に宣戦布告
「テレビ買うお金あったら、モンスター何本買えると思ってるんですか!」

 カラオケも然り。
 カラオケに行くお金で、モンスター何本買えるというのだ。新車買えるお金で、仏壇何個買えるというのだ。3個くらい仏壇買えるだろう。

 1Kに仏壇3個置くのは、さぞ熱心な信徒だ。

 モンスターは心の栄養。タバコは心身を清める煙。

 結局、地震速報の震度も明くる日には変わっているのだ。当てにならん。

 狭い道に入って行けないルンバのようなものだ。家電製品など当てにしてはいけない。

 実はテーブルも不必要な物だ。床で飯を食う生活に慣れると、実際分かるであろう。

 テーブルなんて所詮、要らない物や後で読みます的な書類を置くスペースになるのだ。ただ部屋の掃除の邪魔をしているだけだ。

 テーブルにおきましては、遺憾の意であります。

 それに対し、床というのは何と万能であることか。食事はおろか、書き物をするのにも何という広大さだ。

 私を包んでくれて有難う。床。

 無駄な物は、手に入れて初めて無駄と分かる。しかし、手に入れずして過ごせるならば、それが無駄と分かるであろう。

 他人に薦められて買うと、かなり失敗を踏むことの方が多いのだ。

 ジェット機は薦められても断るべきだ。
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