第1話

文字数 439文字

 高校二年生の四月。
俺は、高校に行っていない。
一応、一年生の半分以上とテストだけはうけて、二年生には進学したらしい。
 ポストに、マサト、つまり俺宛の手紙が入っていて理解した。

 高校一年生の頃、俺はいじめにあった。
机に刃物で色々かかれていたり、椅子はチョークで真っ白に塗りつぶされていた。
 ロッカーにはどこから手に入れたのか、女子の使用済みナプキンが入れられ、それを女子にみられて変態扱い。
 ましてや小学生のような、体育中にズボンを下げられ、パンツまでずりさがりブツを見られるありさま。

 もう、行きたくねーよ。
 でも、最終学歴が中学生ってのは、今の時代考えられなかったので、なんとか残っていた。

 久々に昨日学校に行ったら、もう俺の机には、シネ、と深く刻まれていた。

「……しのうか」

 そうだ、しのう。
 しねばみんな幸せなんだろ?
 人生十六年は、早い気持ちはあるけれども、だらだらと生きて苦痛を味わうのもなんだ。

 俺は、ゆっくりとベッドから起き上がり、裸足のままドアノブに手を掛けた。
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