第3話 私の心臓は杭で打たれた

文字数 142文字

 乙女の血の満ちた棺で眠っていると、私の棺の蓋ががたりと開いた。
 また吸血鬼狩りか。
 私は即座に吸血鬼狩りを霊廟の床に押さえ込んだ。
 私から滴る血を雨のように浴びながら、吸血鬼狩りは私をにらみ上げ、柔らかな赤い唇で呪いの言葉を吐いた。
 遥か昔に止まった私の心臓が、久方ぶりに脈打った。
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