(四)-2
文字数 225文字
「毎週いらしているんですか?」
私はここで既に三年間は働いている。彼の姿を見つけたのは先週が初めてだった。だから毎週来ているはずがないのはわかっている。わざとそう聞くことで、何かを聞けるかもしれない。そう思い、聞いてみた。
「ええ、実は一ヶ月くらい前にこの近くに引っ越してきたんですよ。ようやく生活が落ち着いてきたので、日曜にはこうして彼とお出かけしているんです」
そう言うと、彼女は笑顔を見せてくれた。とてもかわいらしい幸せそうな笑顔だった。
(続く)
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