第18話 木下クリステル愛菜

文字数 1,922文字

よく覚醒しないで、飛び移って来たじゃん♪


信号次赤になった時でいいから、運転代わってもらっていい?とりあえず、普通のスピードで走っていいからね。


信号は止まってね。

このトラックの運転か…やってみる…
とりあえず運転かわると普通に運転できたけど、乗用車ですら、初めて運転したのに、トラックは運転しづらい…


デカいし、車幅もある…


さっきまで運転していたタクシーは路肩に突っ込んで煙が出ていた。

しばらくは平穏に走行出来た。



平穏に走行中は、愛菜といろいろな話をした。


愛菜は、フランス人の父親と日本人の母親とのハーフらしい。小さな頃は父親の仕事の都合でアメリカに住んでいたらしく、英語はペラペラ。フランス語は全然片言しかわからないらしい。


フルネームは木下 クリステル愛菜


日本でクリステルだと長いしめんどくさいから木下 愛菜と名乗っている。


日本に来たのは中学生になってからだったらしいが、向こうでは12歳の段階で、飛び級で某有名大学に受かるほどの才女だったとのこと。


日本の中学校はレベルが低すぎて、授業は聞く必要がないから、毎日学校に自分のノートパソコンを持っていき、授業は聞かずに、ひたすら、日本のことについて調べたり、母親の科学者の影響で、遺伝子やそういったことなどを調べていたとのこと。


それでもテストでは毎回満点だったらしい。


自分が能力者だと気づいたのは中学3年生の時らしい。


何でもこなせてしまうことで、周りの人間の嫉妬や妬み恨みをかい、いじめられ屋上から突き落とされたらしい…


そこで初めて覚醒し、死ななかったとのこと。


ただ屋上から落とされたため、足が折れてしばらく入院、普通の人ならひどい骨折で全治5ヶ月と言われたのが、驚異的な回復で、1週間で退院。



入院中に父親が謎の失踪で、母親と共に東京の港区に引っ越して、中学3年は学校にいかずに高校受験、高校は港区の公立に入ると、すぐに2年後の未来の自分の意識となったとのこと。


とりあえず、母親に毎日未来の話をしたらしいが、相手にされず、学校でも変人扱いされ、闇バイトで犯罪者達が所有する銃やナイフを強奪したり、毎日、覚醒の維持、コントロールや特殊能力の練習をして、未来での仲間達を探したりもしたが、どこにいるかもわからず、立川総合病院にいるはずの仲間になるはずの医者や看護師にも話をしたが相手にされず、最初に俺のことを探そうともしたけれど、同い年以外は当時は思い出せてなくて、どこにいるかもわからず断念。


ここに来るまでに銃やナイフの扱いの練習や偽造の公安手帳や医師免許は作っていたらしい。


本来なら、茶髪だったらしいんだが、せっかくだから、したことのない金髪にしたと言っていた。


つい最近、俺が城北の制服だったことを思い出して、転校してきたとのこと。


茶髪の頃の写真が見たくて残ってないのか聞くと、スマホでとった昔の愛菜を見せてくれた。


俺は茶髪の愛菜の方がいいと思ったので、茶髪の方が俺はタイプだって言ったら、殴られたので、言わなきゃよかったと思った…

それだけの才女なら、政府推薦合格とかの通知がなかったのか聞くと、国籍がフランスと日本で2つだから、はっきりしていなくて、ちょっと前に日本国籍を選択したら、すぐに政府推薦編入者という通知が来て、港区の母親の許可をもらって一人暮らしできることになり、城北高等学校のすぐ近くのアパートを借り、制服はまだ届いていないので、前の高校のまま。


本来ならフランス国籍を選んでいたため、城北に来ることはないはずだったのを、未来を知っているから、日本国籍を選んでここに来たと言っていた。

愛菜に俺の話も聞かれたので、中学の入学式からの記憶しかなく、小学生より前の記憶は全てないことを教えた。


すると証拠はないから、確実じゃないらしいんだが、愛菜が過去に色々調べたことの中に、日本ではかつて、軍事用の兵器として訓練し遺伝子操作された子供を戦地に傭兵として送り、お金を稼いでいた組織がいたという噂があるらしい。


戦争をしないと表向きでは言いながら、裏ではその組織は政治家や皇族とつながり、特殊訓練された子供の傭兵を使い海外の戦争兵器として利用し、国内では暗殺など汚れ仕事をして稼いでいたため、表には出ていないことだと聞いた。


どれも証拠がないからわからないらしいが、その戦争兵器として活躍した子供達は決まってその頃の記憶がないらしい…

その話を聞いて、俺はよく見る夢の話を愛菜にすると、愛菜にはもしかして、俺はその一人なのかもしれないと言われた…


憶測だけで、判断するのは良くないから、そうとも限らないとは言われたけれど、その話を聞くと、自分の夢は夢じゃなくて、消された記憶の断片なんじゃないかと思った…

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登場人物紹介

この物語の主人公 沖田 初(おきた はじめ)17歳。


城北高校2年生。運動神経抜群だが帰宅部。

木下 愛菜(きのした あいな)高校2年生17歳。


城北高校へ突然転校してきて主人公、初のクラスメイトとなる人物。


何故か初のことをよく知っている?


容姿端麗の美少女だが、冷たい冷酷な一面も持ち合わせる。

土浦 正樹(つちうら まさき)高校2年生17歳。


城北高等学校 剣道部エース


初の親友。家も近所で小、中、高と初のことを昔から知る人物でもある。



沖田 奈緒(おきた なお)中学3年生15歳。


城北中等学校 剣道部主将


初の妹。隣接する城北中学3年生。容姿が良くモテるがややブラコン気質のため彼氏なし。

屋敷 弁蔵(やしき べんぞう)39歳。弁蔵Kitchenのオーナー。


独身。

堀川 茜(ほりかわ あかね)24歳


弁蔵の婚約者。

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