ミラクルにゃんこ

文字数 723文字

その時が訪れたのは、注文した料理を全て食べ終わり、チェキを撮る時だった。
ん……何かとてつもないのがくる……気がする
撮影場所で待たされること30秒、そんな気配を感じ取り僕は謎の恐怖に震えながら撮影場所で立ち尽くす。
メロまんま行きまーす!さぁ天下無敵の妄想ミラクルにゃんこ、メロまんま登場にゃん♪♪
ぐはっ
僕のチェキに訪れたのはあの神々しいミラクルにゃんこだった。
(可愛すぎる……なんだこの仔猫は目をキラキラと輝かせ、まるで僕が居なければ生きてさえいけないよと訴えかけるような瞳は……)
メロにゃんと一緒じゃ嫌……?
嫌な訳ないじゃないですかっっ!!
よかったぁ、じゃあ2人でハート作ろうよ
ロイヤルにゃんこと僕の2人でハートを作るだと……。 

僕のような常連でもない人間がそんなことをしても大丈夫なのだろうか。

もちろんにゃ!

来てくれるご主人様に差別なんて絶対にしないにゃ!

なんと、最高の領域なのだろうか。

僕が勝手につけているミシュランメイド喫茶で三ツ星をあげたい程だ。いや、あげる!

さぁご主人様もハートを作って
了解!
完全に心が踊っている。熱い熱い南米のサンバのように。弾けている。

僕は震える右手を出し、ゆっくりとメロにゃんの作ったハートの片割れにくっつけた。

はいはーいーララにゃんが撮りますねー!
お願いしまっす!
はいチー
ご主人様、今日は来てくれてありがと
はっ
ズ!!
不意に発せられたメロにゃんの一言。

ネネにゃんの虜になっていた僕は一瞬でメロにゃんの虜になった。


この時の写真の僕の顔はどれほどアホ顔になっていただろうか。

1名様お帰りです、また来てにゃーん! 
また来てにゃーん!
にゃーん!
僕は店から出る瞬間、隠し持っていたものを出した。

最高密度の勇気を振り絞り……。

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