僕は決心したんだ

文字数 829文字

前回初めて来た時、完全にこの領域の虜にされ僕自身も猫になり猫同士の対話を交わし、まるで魔法にかけられたような感覚を得た。

その分、初めての緊張でグランドメニューを頼めなかったのが、本当に心の底から悔いているんだ。

だから今日は決めていた。決心したんだ。頼むぞ頼んでやる。

Kawaii Food Combo!! ひ、ひとちゅ!ピンクラーメンで!
蔵男様、ねこじゃらし拾いましたー! 

Kawaii Food Combo!! ピンクラーメンにゃ!

よし、頼んだぞ。緊張も前回ほどはしていない。最高のスタートだ。
だけど、このメニューを待つ時間さえも至福の一時だ。

両肘を机の上に起き手を組みその上に顔を乗せて、ストローでドリンクを飲みながら仔猫達を眺め続ける。

なんと幸せな一時だろうか。


他のメイド喫茶にもよく行くがここは全く違う。

まず店内がオシャレすぎる。このオシャレさが眩しすぎて僕は中々勇気が出ず来るのを躊躇してしまったほどだ。だか一度入ればもう仔猫の虜。

そして白と黒のメイド服という、2パターンの制服で一つの店で二味も楽しめる。

お待たせ致しました〜
先程までの、スーパーにゃんこのララちゃんと変わって僕の元へやって来たのは、ノーマルにゃんこのネネちゃん。

まだ慣れていないのか少し恥ずかしさも見受けられる。

ありがと〜
どうぞお召し上がりください〜
目の前に運ばれた真っピンクのラーメンから発せられる湯気。

僕は箸を手に取り、このメルヘンチックなピンクラーメンに箸を入れた。

美味(んっっんまい!!)
でも、あっつい!!
その時、ピンクラーメンから立ち上る湯気が僅かにその軌道をずらした。
フーフーにゃん、フーフーにゃん
(ノーマルにゃんこなのに、こんなサービス!このギャップ!!)
僕は完全にネネちゃんに心を奪われた。


そのすぐあとに運ばれてきたフォトプロップスドリンクを早々に飲み干し、ピンクラーメンのスープまで完全に飲み干した。

そう、その時までネネちゃんの虜になっていた。その時までは……。

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