4章『約束』

文字数 777文字

再度のデートで、

放課後

学校の音楽室の中でレコード曲を一緒にピアノに腰掛け、一つのヘッドホンを使い音楽を両者耳で無理矢理に傾けて聴いていて、

昔の懐かしい。

今どきに流行っている曲ではないがそれでも、

♬♪♪♬♪♪♪

その中、しるくは自分の中の感情に疑問を持つ

「それは、、、」


窓は締めているはずなのに風がしんこの髪をさらさらとなでていき、

その髪を見て『 きれい、しんこ 』

何となく口から出る。

「 死のうか、一緒に? 」

しるくはしんこがその時。驚いて聞くのでは無く自然に受け止めるという事が何故か分かる。

しんこが嬉しそうににっこりと微笑んだ。

ごく自然に彼女からも言う。

「 ええ、ありがとう 」

両者は決めた、お互いとも眠り薬を飲んで心中する事を。


雨の降る、朝


ひとけの無い廃墟に近い教会

しるくはあぐらをかいて座り、しんこは正座で、

しんこは大量の眠り薬を用意した。

これで死ねるのかどうかはしるくには分からない。

しるく、

ー 神さま、お願いします。願いを叶えて ー

ーこれを飲めばー としるくは思う。

「 そう 」としんこ。じゃあ、飲ませてあげるね。

しんこは一錠ごとに自分の唇に含んでから口うつしでしるくに飲ませてあげる。

でも、本当は。

「 あたしの体は 」

手にある用意した薬は、しるくの飲んだのはただの見せかけの害の無い錠剤だった。

しんこは続けて言う。

「 飲む錠剤にはもう耐性付いちゃってるから 」といい別の錠剤をしるくに渡して、

「 これを 」次はしるくが口うつしで飲ませる番だ。



しかし、10分経ってしるくには何も起きず眠気どころか、

何かに気が付いた。

「 しんこっ! 」

雨が開けようとしていた。

しんこのみ目の縁を青くし眠ろうとしていて。


天王寺しんこは笑っていた嬉しそうに涙ながらに、

たった一言を、

『一緒に自分と死んでくれることに』

「ありがとう」 

いき残ってくれる事に

「ありがとう」
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