文字数 313文字



今にもこぼれ落ちそうなほど
不穏な色に染め上げた雲が
びっしりと空を覆ってることに
気付いて走って滑り込む駅
それを待ってたかのように
激しい音立てながら
冷たい雨で街を包み込む
今日の運勢は悪くなかった
占い通りならついた頃
傘はいらなくなってるはず
まあそんな簡単に当たるはずない
そんなものまでアテにして
望んだ高みへの道筋は
天国への階段かそれとも
地獄へと落とされるための道か
見極めるためにやれる事は
多分全てつぎ込んだと思うけど
それでもまだやり残した事がないかと
ビビりな僕は一歩進むごとに
あたりを見回してしまう
目的地で雨が僕を迎えたなら
きっと何処かで間違えた
でももし傘がいらないのなら
そう思う期待を胸に
僕はもう少しだけこの
急な階段を登り続けよう
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