4頁

文字数 481文字

 上から窓を覗き込むと、そこに戦闘機が数機飛んでゆくのが見えた。後ろからは、大群と言えるヘリコプターが飛んていた。
 遂に何処かの国が戦争を始めたか?
私は、この世の終わりが来たと実感してしまった。息子や娘を嫁を守るためなら。この身体に鞭打って戦いに出ても良いとすら思った。
 どうせ死ぬのだから・・・。
私はそんな事を思いながら眠ってしまった。
これはいけないな、目が覚めないかも知れない。
最早限界か、体力の無い男だったなとつくづく思いながら、意識を失った。

 ふと気が付くと、私の腕には点滴が射たれていた。色が今までとは違っていた。
黄色の様な緑の様な色。私は意識がハッキリとしてきていた。
周りを見回すと隣のベッドの男と目が合った。
 驚いた!息子だった。
今まで気が付かないとは、息子は笑っていた。
私は手を差し出した、息子は私の手を握った。
 他の患者も何やら話をしている。
看護師や医者が、熱を測ったり血圧を測ったりして回っていた。
どうやら熱が下がったようだ。

 ワクチンか!私は驚喜した。
遂に撲滅したのか!
体を半身起こすと窓の外を見た。
何やら、騒がしく成っているのが分かった。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み