5頁(アルファ・ケンタウリ)

文字数 751文字

 それから2週間程して私と息子は退院した。
だが、体力の回復には、しばらく時間がかかりそうだった。
 それよりも何よりも驚いたのが!
この病気のワクチンを開発、いや提供したのが所謂、異星人だったと言う事だ。
 まさかな・・・。
テレビで見ても信じられなかった。
映される異星人は、ピタッとした服を着た。
我々とまったく変わらないイケメンの外人さんの様だった。
テレビに出ていたのは男性だった。

 最初は訝しがったが本当らしい。
全く我々の知らないテクノロジーを持ち。
いとも容易く、この病気を治したと言うのだ。
 話によると、彼らはアルファ・ケンタウリから来たそうだ。
既に地球の事は知っていたが。
自分達のテクノロジーが上回っているので。
下手に交流して、戦争でも起きてはと、遠くから見ていたのだそうだ。

 そして地球人類の危機に、手を差し伸べたのだそうだ。
 本当に有り難い!我々は彼らを尊敬した。
そして彼らからは、驚く事実も教えられた。
我々と彼らは、同じ種族なのだと言う事をだ。
遥か昔、銀河系に広く栄華を誇った者達の末裔であるとの事であった。
 地球は一気に、宇宙へと飛び立てる日が来たと大喜びだった。

 だが、パンデミックで崩壊した社会を再生するのには、問題が山程あった。
全世界で30億の人々が亡くなったのだ。
男性が、その大半を占めていて、女性が余っていた。彼女達の社会進出が急務となった。
 ところが今度は、結婚出来ない女性が増えてしまった。開発途上国なら、一夫多妻制でも良いのだろうが。普通の国では、そうは行かなかった。若い男性の絶対数が少なかった。

 そこで、またもや手を差し伸べたのが。
アルファ人だ。我々は彼らをそう呼んでいた。
彼らは男性の移民を申し出たのだ。
中々のイケメンばかりで。女性は恥ずかしながらも、その申し出を喜んだ。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み