第19話〈趣味は読書〉あるいは〈夏目漱石論〉

文字数 333文字

 またもや日本の各地に

が敷かれた。

 手遊(てすさ)びというわけではないけれど−−というのは、ある文藝評論家のように〈趣味は読書〉だからだが−−読書をする。読書をするときは2冊同時に、あるいは3冊同時に読む。この読み方は、とある知り合いから「特異だ」と言われたけれど、その「特異」という数学用語の遣い方もさることながら別に「特異」だとも思ってはいなかったのだから、「どうして?」と訊ねてみて〈不意打ちを喰らわせ〉ればよかったのだ、なぜなら日本はハイ・コンテクスト文化なのだから−−。

 こういうときだからこそ、《あなた》に会いたいし、実際会ったりもするのだけれど、それはまるで不倫だからこそ燃え上がる〈凡庸〉な恋人たちみたいだから2人でクスクス笑ったりもするのだけれど−−。
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