第6話 車内のマナー
文字数 563文字
日本の医療は日進月歩、江戸時代に平均寿命50年だったのが、グングン伸びて男女ともに八十代に突入、人生初の100年時代到来か、と言われるようになりました。
そうするってえとー、どうなることになりますかってえと、年寄りが増える。増えると若いもんが年寄に席を譲るのかどうかってえ問題が出て来る。
いわゆる車内のマナーだ。
まだ若いお母さんと小学生の男の子が、メトロ車内に乗り込んで来た。
生憎、車内は満席。仕方なく、空いていた優先席に座る親子。
すると、次の駅でお爺さんが乗り込んで来た。
お母さんは、気が気でしょうがない。
(お母さん)ほら、あんたまだ若いんだから立ちなさい。
耳元で、囁くお母さん。
(息子)えーっ、こんな昼間から立たないよ。でも、お父さんのDVD見れば、立つよ。
バカだね、この子は。全く、気が効かないんだから。
...いいわ、じゃお母さんが立つから。
えーっ、でもお母さんのマメが立つのは、お父さんが帰って来てから、深夜だろ。
それで、イクイクって、毎晩どこに行くの?
次の駅?
しーって、毎晩吹いてる潮のこと?
あっ、分かった。
次の駅は、次の液ってことだね。
(変に頭の回る子供)
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