腐敗惑星のアリス第4話

文字数 531文字

腐敗惑星のアリス第4回■「惑星ガルガンチュア」から、彼は出発。目的は、他の星のトリニティに生命を与えること。それが彼の使命だ。何者も彼を留めることはない。

腐敗惑星のアリスー第4回

■自覚だった。



どうしても実現しなければならない。



そう彼は思った。



世界は彼に依存している。



内なる声が、彼を旅立たせる。



二度と戻れぬ旅だろう。



犠牲の旅だと思った。



「惑星ガルガンチュア」から、彼は出発しょうとしていた。





この星ガルガンチュアはようやく彼の手で復興が進みつつあったが。



何者が呼んでいるのだ。



が目的は1つ。



彼女に会い命を与えること。



名前はわかっていた。



トリニティ。だ。



星が見えた。



幾重にもはりめぐらされた防衛網が、彼の特殊な眼からは見ることができ

た。

が、いかなる困難を払ってでも……と彼は思った。



心を決め、その絶対防衛圏に突入した。体が燃えていた。



彼の外皮がバラバラと焼け落ち、成層圏の中に散らばっていくのがわかった。



彼を追撃してくる飛行体があった。



この星の世界防衛軍の防衛機構衛星「ドリフィングゲート」からうちだされたミサイルだった。



自らの力で、それを何機も打ち破った。



眼から放たれた炎の剣が、それらのミサイルを粉々に打ち破っていた。



腐敗惑星のアリス(続く)20090501改定
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