第10話

文字数 559文字

腐敗惑星のアリス第10回探査ポッドは謎の男をのせ腐敗臭に満ちる腐敗惑星生存層に突入。 彼は言う「彼女のいるエリアではない」不思議な生物が彼を見ている。炎の眼を持つ一角獣だ。
■腐敗惑星上空



探査ポッドは、謎の男をのせたまま、腐敗惑星生存層に突入する。

そこは、腐敗臭に満ちている。



「まだ、彼女のいるエリアではないな」

男はひとりごちた。



見たこともない不思議な生物が、彼の方を見ていた。



その生物は炎の眼を持ち、頭に一角が生えていた。

一角獣だ。

それが探査ポッドにいる彼の方へ向かって走ってくる。

「おいおい、あやつは私を攻撃するつもりか」



 が、男はそれを相手にせず、さらに下層に。

探査ポッド内にある降下レバーを下げ、ポッドをくぐらせた。

腐肉の中を、ポッドが腐肉下層へ沈んでいく。



 探査ポッドは、星の表面から地下へ侵入する機能は本来ないのだ。



不思議なことに、男は、この探査ポッドを自分の思うがまま操っていた。



「彼女のいるにおいがする」



 男の体をつつみ、ポッドは流線形に姿をかえ、固体層を突き破り進んでゆく。この世界は何層にも積み重ねられた不思議な世界だ。





 彼の眼の前に、温点が見えていた。



そのあたりの地層が温度変化をおこしている。

 『彼女に違いない』

 彼は確信をもつ。



 闇の中で、、

 彼女の姿は輝いていた。





(続く)20111210改定
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