一文小説集「蜜柑」等三篇

文字数 118文字

「蜜柑」

 さっきまで蜜柑を剥いていた手で母の首を絞めているので、母の首に蜜柑の匂いが移るかもしれない。



「ぐっ」

 飛行機が傍を通るたび、入道雲に、ぐっ、と血管が浮く。



「友だち」

 友だちのお葬式をしたいのに、電子レンジはお母さんが使ってる。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み