一文小説集「時計」等三篇

文字数 129文字

【時計】

 宇宙から帰ってきた夫は、家じゅうの時計の針を一分進めた。



【かき揚げ】

 立ち食いそば店で隣にいるおっさんが食っているかき揚げの具が、どうも折り鶴のような気がする。



【舞踏会】

 夜、冷蔵庫の中で行われている卵たちの舞踏会の、静かな物音を聞きながら、眠る。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み