第39話 生き、死ぬということ

文字数 334文字

なんで生まれたか、知れず、
なんで死んでくのかも知れない。
『なんで』か分からないのが、生まれた時と死ぬ時の、円。
丸い、円状の、丸が、イメージに浮かぶ。
結局、その「点」に帰る。

自殺者は、その途中で、線を絶つ。
しかし、それは他者から見ての、「絶ち」だ。
その命は、そこで、丸く完結したのだ。
「短い」「小さい」は、それを見る者の、生きてる者の基準。
本人は、とにかく、そこで絶ちたかったのだ。

あまり、そういうメッセージは、受け取りたくない。
「いじめ」だとか「差別」、根源は同じだ、それを、死して、訴えてほしくない。
何もできない、何もできない。
死んでいった者に、おれは何もできない。
だからせめて、生きてるときくらい…
と思うのは、倣岸だろうか。

自殺者は、知ってる、「何ができる?」と。
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