第4話 激しい生き様
文字数 471文字
英一は家庭を支えるために勤勉に働いていたが戦争という時代の波に逆らえず、事業を起こしては倒産の繰り返しをしていた。
双子の子供は順調に育った頃、くにとの間にもうけた女児は5歳で病死してしまう。
その後生まれた子供のうち2人の男児が医学部に行き医学博士となって巣立っていったことを誇りにはしていたが、いつまでも焼きつく悲しさは5歳で亡くなった娘と、戦争中お嫁に行った双子のひとりが天津に夫と住んでいたことがある。そしてt赤ちゃんが産まれた後、夫は戦死し、また終戦も同時に加わり反日感情が昂る中、双子の娘のそのひとりは赤ん坊を抱えて、男のふりをして髪の毛を丸刈りにして逃げながら、最後の最後は餓死してしまった、という知らせを受けたことだった。また長男は戦地からシベリアに抑留され、英一は自分が死ぬまでその安否が分からなかったことも辛い一つであったはずである。
戦争で家は焼けたり、戦後は洋館だという理由で米軍に接収されてしまいほったて小屋に住まざるをえなくなったりもした。波乱万丈の人生であった。
多くの人にそれだけの自分史がある、ということでもあろう。
双子の子供は順調に育った頃、くにとの間にもうけた女児は5歳で病死してしまう。
その後生まれた子供のうち2人の男児が医学部に行き医学博士となって巣立っていったことを誇りにはしていたが、いつまでも焼きつく悲しさは5歳で亡くなった娘と、戦争中お嫁に行った双子のひとりが天津に夫と住んでいたことがある。そしてt赤ちゃんが産まれた後、夫は戦死し、また終戦も同時に加わり反日感情が昂る中、双子の娘のそのひとりは赤ん坊を抱えて、男のふりをして髪の毛を丸刈りにして逃げながら、最後の最後は餓死してしまった、という知らせを受けたことだった。また長男は戦地からシベリアに抑留され、英一は自分が死ぬまでその安否が分からなかったことも辛い一つであったはずである。
戦争で家は焼けたり、戦後は洋館だという理由で米軍に接収されてしまいほったて小屋に住まざるをえなくなったりもした。波乱万丈の人生であった。
多くの人にそれだけの自分史がある、ということでもあろう。