第一話－１

それは平日の朝１０時。
ある事件のニュースが報道された。
大雨の日、少年が刺された事件だ。
不謹慎なニュース。

ある喫茶店で若い美人なポニーテールの店員・宇津宮(うつのみや)さくらと常連客の少女がそのことで話していた。

「最近多いね、ひどいニュース。前はなんだったっけ？」
「前ってクスリやった人が物を壊して、それを刃物にして暴れた事件でしたね。」

黒崎(くろさき)やまというキャップ帽を被ったショートヘアの黒髪の少女だ。

「めっちゃ知ってんじゃん。」

「以前逃走中で、犯人の男は細身で青のＴシャツを着用していたとの情報です。」と報道した。

「逃走中…」やまはそういって、飲んでいるドリンクをストローでぶくぶく、泡を立てながら考え事にふけっていた。

　　　　　　　　　　 　※

黒崎やま…彼女は中学生である。
キーンコーンカーンコーンッ。学校では出席を取っている。そこに彼女の姿はない。

そう不登校だ。
理由は学校がつまらないからと黒崎本人は言っていた。
ホントは勉強のストレスと、友人とのトラブルなのにそのことを聞いた両親はというと、早く学校に行ってほしいと理解がなかった。

「不登校なのはやまが悪い。やまがこうやればいいのに言うことを聞かず、好き勝手にやりたい放題やって遊んでいるからだ」両親は思っている。

ただ、黒崎本人はさくらから
一緒にこの先の進路のことを考えて上で勉強を教えてもらっていた。



黒崎今…喫茶店を出て、
喫茶店がある建物の近くに事務所があり

カランッ。ドアの鈴が鳴るその「探偵事務所」に、黒崎はその探偵事務所のボランティアとして、席をおいている。

「やっほー(棒読み)」

黒崎はその事務所に時間に遅れて来た。
事務所の中には誰もいない。
もちろん返事ない。

いつものことだ。

「ふぅ～」バタンッ。黒崎は椅子に腰掛ける。
黒崎が座ったところにあるタブレットにもなるパソコンに、司令があった。

「了解」それを見た黒崎は事務所から出た。

警察から逃走中の犯人が逃げる。

※黒崎はこの物語の主人公ではない。
主人公は誰なのか
最後まで付き合ってくれると俺は助かる。
知ってるとは思うけど。

あぁ言うのを忘れてたこの街、東京にあるこの街カブキ町(チョー)は奇妙な都市伝説がある。
「悪魔がいる」とか「あやかし、妖怪がいる」とか「悪霊がいる」とか色んな噂がね。

さぁその中で耳寄りなのは「三日月型の乗り物を乗りこなす黒い仮面の少年」。

マスコミはそれを他の情報で隠蔽つまり隠しているが、その少女はその「仮面の少年」を知っている。
というかまぁ、ここら辺にして。
この逃走中の犯人を焦点を当ててみよう。

犯人は柿瀬じんや。
奴はこの街で強盗を働く犯罪者だ。
でもホントの容疑は違う。
強盗に隠れている殺人罪だ。

奴は何人のも殺害を高校生からやっていた。
強盗で隠すことで捕まっても罪を軽くしようと企む柿瀬は他人を自分の一部だと捉えている。
何故なら“「同じ言葉で通じあえる」”からだ。
自分だからいいのだと思い、気分転換や発散のため、やる時がある。

意味がわからない動機で人を傷つける許せない人間だ。

　　　　　　　　　　 　※

その犯人を探すため、聞き込みをする黒崎やまはその男を追って、夜の町中を歩き回って、柿瀬の情報を集めている。

と突然
ある男がすれ違った一般人から財布をポケットからぬすんだ。
すれ違った一般人はそのまま通り過ぎた。

黒崎はそのある男が財布を盗んだことに気づき、警察に言わずに男が角に回っていったところを追っていった。

「ちょっと待てよ！」

男はその呼びかけに気づいて、立ち止まった。

「お前、柿瀬だな」
「人違いじゃないですか？　その人僕は知りませんよ」と返す。
「中肉、やや小柄な若い男？　お前がやろうとしたタイプだっただろ。」
「だから、人違いですよ。」

男はなんでこの女子中学生みたいな子に言われているんだと思う。

「じゃあ、なんでさっき財布をスったんだ？」
「なんでそんなことを聞くんです？」

「なんでか？　それはターゲットを決めたっていう予告だ。だからそのターゲットから毎回何かを先に盗む。その後犯行にする。そういうのがあんたの手口だ。」黒崎はそう説明した。

すると黒崎と柿瀬と思われる男の二人の後ろから人の気配がした。

「お前！」

その人の気配の正体とは！？

　　　　　　　　　　　つづく