【参】出会い

文字数 368文字

 その女の人は、ちゃんとした顔色の大人で初めて自分に気づいてくれた人だった。 

 翔太は泣きじゃくった。誰も自分に気づいてくれない。必死に訴え掛けた。女の人は、

「そっか、かわいそうにぃ」と翔太の頭を撫でる素振りを見せた。

「お名前、何ていうのかな?」翔太は自分の名前をいい、翔太も女の人に名前を訊いた。

 すずきしおり――確か、他の組にも同じ名前の子がいたような気がする。その子は色んな人から、昔の人みたいな名前とからかわれ、泣いていた。そんな「すずきしおりちゃん」も今ではどこにいるのかわからない。

 詩織に飛びつく翔太――ママに会いたい、そういって詩織の胸で泣いた。詩織は翔太の気持ちを受け止め、泣きじゃくる翔太の背中を優しく撫でる。

「じゃあ、お姉さんがママを探してあげよっか?」

 翔太は笑顔をぱっと咲かした。
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登場人物紹介

こんにちはぁ、鈴木詩織です。


今回は中西翔大くんーーショウちゃんと色々頑張るよ!


あ、あたしのことは過去の依頼で確認してねぇ!


今回もよろしくね!

祐太朗、鈴木祐太朗だ。

何度もいわせんな、マヌケ

なかにししょーたです。


五才です。


好きなたべものは、ハンバーグです。


よろしくおねがいします。

はぁ?    何?


あたし?    中西瑠菜。


てか、関係なくねぇ?

おれ?    ストヘルのギターの浅見優也。


ま、おれみたいな才能溢れる奴と知り合いになれるだけ、ありがたく思えよ。


その内ぜってぇビッグになるからよ。

本郷慎也だ。


『地獄変』のリーダーで、夜はバーを経営する経営者兼バーテンだ。


ここ最近、あまり五村の治安がよくねぇ。それもこれも全部、江田の新興勢力のせいだ。ウザッてぇ。


おまけに変な刑事はおれらのことを嗅ぎ回ってる。


おれにケンカを売るってことはーーわかってるな?

ライヴハウス『サンダーロード』を経営しております、水野です。


一応、祐太朗くんとは十五年くらい前からの知り合いではあります。


ここにきて久しぶりに祐太朗くんと会いましたが、変わってなくて安心しました。


しかし、彼のいう通り、時代は変わってしまいましたね。寂しい限りです。


どうか、機会があれば今後もよろしくお願い致します。

また自己紹介か。


弓永龍だ。所属や何かは過去のアーカイブを参照してくれ。


今回の事件は、過去の交通事故をキッカケに起こったあまり嬉しくない事件だ。


まぁ、事件が起きて嬉しい奴なんかいないだろうけどさ。


しかし、最近は何かと酷いな。祐太朗もいってたけど、色んなことが乱れてる。


何とかしたいもんだね。


ま、今回もよろしく。

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