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文字数 552文字

「はぁ〜、やっぱり死んだんだ」

「はい」

「でも、子猫助けたよ。もうちょっとなかったのかな、他の更生施設」

「残念ながら、あなた様は現世で悪事を働こうとお考えになりました。それが良くなかった」

「やってないし!」

「考えただけでも、罪で御座います」

「子猫を助けた善行は?特典はないの?」

「はい、御座います」

やった、そうこなくっちゃ。と思っていると、

「では、こちらへ」

とオオキさんが連れて行ったのは、血の池地獄だった。亡者がギャーギャーと呻き、泣き叫んでいた。ヒーッと思って見ていると、

「そこに御座いますのが、血の池ウォータースライダーで御座います。到着地点が血の池地獄更には、中には針の山と言う。
まさに!絶叫マシーンで御座います」

 上手くない!

「有難う御座います」

「褒めてない、俺、滑らなきゃならないの?」

「はい修行でございますから。ご安心下さい、死にませんので。死んでも蘇ります」

「はぁ・・・」

 参ったな、ファンキーな地獄で、酷い目に会う事になるとは。
と思っていると、青鬼(アオキ)さんが、

「大丈夫で御座います。この地獄、格差は有りませんので。悪事を働けば、金持ちでも世襲で仕事を得る者も、皆やってきますので」

と言って。ニヤリと鬼の顔で笑った。
 俺はゾッとしたが、笑い返して。
絶叫マシーンを滑り降りた。

 終わり。
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