文字数 5,170文字

美科は意識が徐々に明確になって気が付く。

「ここは?」

寝ていた状態でいきなり頭への殴打を受けた。

あまりにも強い殴打に体がしたたかに床に打った反動で宙に跳ね返り。

『、、、、、、精!!?』という言葉とともに「ぐうぅ」意識がクラっとくる。

同時に頭から強烈な打撃によって美科が流血した。

その殴打してきた正体を瞬間で捉え。

知った。

それは体そのものを硬金属化した化け物は数メートルにも及んだ大きさの黒い甲賀だ。

美科も只者では無い。

周囲はやはり今までと同じく巨大な空間中の透明な壁の中でおよそ2人切り。

体を反射で寝た状態から足自体を向かわせたのは後方に体自体を回転させる。

しかし、そこで茶色コートを捨てた、後方へ向かうと同時に回転しながらも脱いだ。

―いままでの奴とは違う!―

やはりそのカンと同様に同時にクルクルとまわり込みに黒い巨体が後方へのバク転に追いついてきた。

―そうは簡単にいくかよー

巨体の両手を組んだ殴打は空振る。

美科はもう一撃を強くくらう前にさらに背筋のみで大きく上空へ肉体をジャンプさせて見せた。

周り一体はやけに明るい、

「そうか、やはり貴様が伊賀機動隊トップと言われただけはある」

そういう間に美科が体勢を取り戻す。

その透明な壁が明るいひかりを反射している。

「ふん。待って貰わなくても結構なんだが」

黒い角を持つ存在は美科より数倍の大きさの肉体への誇りを見せて余裕に満ちた姿で腕を胸で組んだ状態で立っている。

美科が言う。

「ここの円盤の中は恐ろしい程でかいが」

腰を降ろしくしゃっとしたコートを拾う。

そして「母船と言った所か」

そしてコートに袖を通す。

「そうだ」

「そして、あの大きさの惑星は俺たちの見てきた太陽というやつか?」

美科の170cmある黒い長袖姿、茶ズボンで足を大きく広げつつ腰を落とした。

それも、そのはずで太陽の放っている円状のフレアが大きく見えている。

伊賀忍者と甲賀忍者の正面を切る対決


それでも黒の金属体を持つ甲賀は腕をまだ組んでいる。

それは力づくで殺そうとしてきた先程とは違って戦闘を静観するような姿勢だった。

「いくぞ!!」まず美科が仕掛けた。

美加は足に力を入れて、

数メートルの巨体がある相手にも関わらず頭に届くくらいに美科はそれ程のジャンプをする。

やはりコートがはためく。

そして、甲賀忍者の頭はそこには無い。

余裕を持って一歩引いて身をかわしていた。

―これだけではないはずだーとも甲賀の忍者は思っていたしその通りで美科は腰を空中でひねり。

何も無い空間にも関わらず何故かジャンプできてその上、コートのはためきの為に肉体の挙動そのものが通常の人間には分からないが、

身を引いた巨体を持つ頭にまで飛び蹴りが届いた。首に対した大きな左足蹴りに「ガキンッ」という音を鳴らすのみだ。

すかさず黒の甲賀は美科の足を掴もうと腕組みを止めたが既にそこには美科の姿は無い。


というより甲賀の背後にいたが、

オレンジ色の太陽フレアが真下に見える中で美科は甲賀がこちらを向くのを待っていた。


それは、

腰を落とした戦闘の姿ではない。

「おまえの名前を聞いていなかったな」

「必要があるのか?」

「それは、、、太陽のチリと化す殺した相手の名前を出して自慢するのが生き方だろう?」

甲賀は答える。

美科と甲賀忍者との距離は3mといったところか。

「下衆臭のする自慢だ」

さらに答える。

「俺はもう既に名前は無い。宇宙と一体となった意思そのものだからな」

美科は落ち着き払い言った。

「それにしてはやけに自分を持っているようではないかな」

そして、

美科が言った。

「術式、右腕解放!」

彼の右腕からやや燃えてその上

煙も同時に立ち込めた。

「なにをしても無駄だと言ったろう」

周囲を美科が何故か見て言う。

「それはな、ここが、、、宇宙空間だけならな」

右腕が燃えて煙はやや周囲へ振りまく、

やや甲賀がその巨体の片足を出した。

「ならば死ぬんだな!」

煙が早い速度で甲賀の足元から絡み込んで。

美科と甲賀忍者はお互い一瞬で、

およそこの世の人間が出せる速度とは思えない距離の詰め方をした。

美科は一瞬ジャンプ

甲賀忍者は腕を振りかぶる。

美科がしたたかに真正面から腹に腕の腕力をもらう。

―しょせん、この肉弾戦では甲賀には勝てないー

しかし、甲賀の頭を腕、特に右腕で掴んだ。

その時、美科の腹から腰下は寸断されて千切れている。

「しかし!これならば!」

甲賀忍者の体を勢いに任せ壁にぶち当て、

同時に宇宙円盤の壁面と思わしきものを上半身のみの左腕でぶち破っていた、


ーやはりな!―

美科に甲賀は裏をかかれる。

その美科の勢いは円盤の壁をぶち破っていて。

「美科!おまえ!」と言ったがそれは既に遅く、

美科の意図を察するが。


それは太陽の熱だった。

それでも距離は1万キロに彼方にあったが熱は異常にある。

甲賀忍者は美科の事をただ見続けて冷静に言う「お前は何の為に死のうというのか」

「それはな。俺にとっての復讐だ、それに。死んだ人間の尊厳を潰しておいて言われる筋合いはないぜ」


その温度は太陽フレア付近にいたために軽い300万度を超え、

通常の人間ならば瞬間的に蒸発するはずが。

美科と黒色が特長の甲賀忍者は違う。

それでもコートははためきながら、

美科は下半身が無い状態で両者とも生きていた。

しかし、美科は宇宙空間の中で喋れないが口鳥で甲賀に伝えるー太陽だ。俺はエネルギーを吸収できるー

そしてーしかし、おまえら甲賀忍者にはな精のようにはできない芸当だ!ー

甲賀が答えるーおまえと心中という事にー ―

それは、美科よりも甲賀忍者の巨大な肉体の方が先に消滅してゆく。

それは美科もいずれは同様に、

同時に左手のみ札をコート内側から取り出し、チカラのみに特化した強化結界を張り。

右手にさらにチカラを込めた。

一瞬で甲賀忍者の頭が砕け散った。

そして熱に対しコートも一瞬で焼かれながらの太陽へ向かい体はフレアの炎の中へ入った。

それでもー精ーの事が頭の中に浮かんでいて、

結界は、

そして、耐え切れず。美科の全身が炎に包まれそれでも右腕はがっちりと甲賀の顔を掴み上げていた。

コートをたなびかせながらも死んでいるはずの甲賀忍者に向かい言う。

「ふふふっ、宇宙人と甲賀の大ボスさんよ。お前も俺も道連れだ」

そして、ー精ーの事があたまをよぎり。

最後に口鳥にのみに気力を集中させた。

―精!!

そしてそのまま太陽の炎に両者、焼かれながらも重力に逆らえずに飛び込む。



同時に美科とは別れている精は、

言えば、

大阪、上空にいる空中円盤にワープさせられている。

精ははっとし恐怖を実感したし「美科は?」

その時は確かにたった一人で戦いの経験も無い上での恐怖はあまりあるものだ。

大阪上空で約1kmに佇む円盤の中もあまりにも透明過ぎる程に辺りが、ただ遠くに大きく大阪湾も見えることも確かに。

全裸でいることもただ不安を増幅させる要素だ。

それでも彼女が自分の身を奮い立たせ。


「わたし一人でもなんとかできるはず。くノ一だもの」

自分の裸の乳首を見た。

先程のエネルギーでイったことにやや恥ずかしさと罪悪感を感じていた。

精は、

しかも、もうエネルギーを吸収できる力は無かった、、、

それ以上に疲労感が強く表情に濃く出ている。

彼女、精の足元にただ木樹のような何かが蠢いていて。

「忍法。口鳥!」

と言いつつもこの円盤からの脱出を考えてもいた。

精が軽く女性よりもさらにその小さめの口に指を当てて言う。

しかし、

―美科どこにいるの??聞こえない、、、の―

それは、

足もとから「うおっ」来た。

触手だった。

それは、右足をまるで精の体が軽いかと証明し思わせる様子で、

掴んだのちに床を引きずる。

『ズザザザザー――』

精は裸でうつ伏せに引きずられている為に思い切り乳房が歪みまくる上、片右足のみだった為に足自体の左足は大きく広がり。

―誰が命令しているの!―

そして、以前に見た、男性のそのものの樹液を思い出してもいて。

このままでは犯される。

恐怖が倍増し思わず。

「きゃあー――――――」叫んだ。

同時に精は自分の口の中に侵入してくるものを感じたがそれより一気に『勇ましさ』より恐怖が打ち勝つ「うぐっ」と言うが。

助けに現れる人間はいなかったし彼自身は宇宙の彼方にいた。

彼女のより小さめの口は尋常ではない程に大きく広げられても木が侵入した。

喉の奥へーーー痛いわ!!―――黒い木は皮もざらついた木の表面そのもので口内は擦れ血が噴き出る。

天井から繋がっている口に入る巨木を両手で握るが容赦無く入ってくる。


精は思った。

―これは男性の性欲そのものが乗り移ってるーと思ってもさらに太い太ももからつながっている細い足首をそのまま引きずられているのみだ。

しかも両乳房がやはり床に引っ張られ千切れそうな痛みを発していた。

「なに?!!」

肛門からも何かが侵入してきた事を感じ片目で見る。

――まるで、虫――

「いや!」

これは見た目には木でありしかもどす黒く異様にぬめっていてやたら細かった精は恐怖というより死を実感しさらに今まで以上へ。

侵入速度の速い異物感へ向かって。

「きゃあー-!!!!!!!!!!

やたらきつく縛り上げたはずの後頭部のポニーテールの長い黒紐は取れた。

その瞬間に、、、

引きずりが終わる。

何故だか。

右脚の樹木が取れ。そして、体への引きずりも終わったが。

胃にまで侵入した木から樹液が出たと実感したのち、

唇への侵入も胃にまで到達した事を実感した時点で終わった。


「な、何が?」そして考えたのはーこれは確か男性の、、、液のはずーそう考えた瞬間に「おぇ!」と樹液を吐き出す。

しかし、精にとって問題なのは肛門からきた木だった。

むっちりした尻をかいくぐり侵入してきた事を瞬間に蠢きをさらに始めたどす黒くぬめっている木が肛門の入り口を遥かに破り込み小腸をえぐり込んだ事を、感触上知る。

そして、

その細長い木に突き上げられてまるで意思を持っているかのように全裸の乳房を大事なおんなの部分を。

それらを晒した彼女が、

空中円盤の中でさらに晒され持ち上がる。

天井が何故か広がり。空が肩まである髪の精には見えた。

それは、

空中円盤内のさらに空中で精が自分の子宮を木が食い破ってくるのを異常なお腹の膨らみを見て知る。

しかし、彼女も忍者としての女だ。

―これ以上の屈辱を味わうくらいならー

舌を思い切り出す。その時、円盤の上空にいて。

全裸の上で木は腸へすでに到達し食道を大きくちょうど入ってきた。

その時には死ぬ期を逃した。

あまりの痛みでその魅力的な腰のくびれをよじって背を反らした為、細い木により体への食い込みを許す事となり。

人間の叫び声ではない声が聞こえた「あぎゃー―――――!!

しかし、、、

同時に美科が死んだ事が意識内にこだまする。

そして、精はこの地獄の光景のような生殖行為に、

―終わった、、すべてが―とも思ったが事実は。


魅力的この上ない乳房はより反らされた以上により反り返った。それは、口からなんと木そのものの口が空中円盤の遥かに上空で血と体液ともに飛び出した。

そして、精の口は大きく無理矢理に広げられ、木そのものが禍々しくも内臓を食い破ってきた歯を見せる口を大きく広げ。

「キイィー―――イイィー―――――――!!!!!キイー―――――――ッ!!」と吠える。

その時点にはまだ精は生きているし感じたーこ、こいつ快感で感じてる!!?

その証に木が体液といえる液という液を口から噴出させた。

それは円盤の樹木の全体にまで伝わった射精だ、、

精は鍛え上げた忍者とは言えども素体は人間である。

しかし、次の瞬間に全ての樹木が崩れた。


世界上空にいたUFOも同時に墜落し。

我田は国家反逆罪で大塚に逮捕されていた。


美科は消息を経った。


5年後

朝に日が昇る時間に、

精は一人で朝食を取っている。

そして、

伊賀の焼けた里の後地で生き残った精は忍者のカンでその強大な力を感じ取り「えっ、、、」と同時にその気配の感触には覚えが。

精のいる家の外の扉には影が出来てその人物には右腕は無かった。

同時にコート姿の男がいて。

影を持つコートの人物はドアを開け「俺だ」

右目のみ眼帯の精が不思議そうに扉をみる、、、


そして、1923年に起きた関東大震災からちょうど100年後の日

携帯電話を片手で持って話している少年がいる。

「 そう、来週の日曜日にお墓参りに行かないと 」

話している相手は言う。

「 そんなことより遊びに行こう 」

言うのだが。

「 駄目なんだ 」

続けて言った言葉。

「 どうも、おばあちゃんとその遠いおじさんからきつく言われてて 」

「 あ、そう。ならいいわ。違うやつ誘ってみる 」

「 ごめんな 」

それは関東大震災で死んだ人間たちへの慰霊めぐりというお参りする事は彼の子供たちにも受け継がれて今後も続くだろう。



それは、彼の遺伝子に植え込まれた使命のようなものなのだから。
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