第3話 やさしいお兄さん
文字数 763文字
キーーーーーーーーーーーッ ドスーーーーン
文字数 763文字
キーーーーーーーーーーーッ ドスーーーーン
オレは煌星星矢(きらぼしせいや)。
なんだか、いきなり死んでしまったみたいだけど、バカは死んでも治らないって。
まぁ、地獄には堕ちなくてよかった。でも天国には行けず、もう一度地上でお勤めすることに?
私は閻魔チャン。要するに閻魔大王ね。人によって見え方は違うの。星矢にはナースの姿に見えるみたい。
あ、それから、他にも閻魔ちゃんがいるって話聞いたけど、私とは違うので混同しないように。
各国の政治は大統領に担当させてるけど、私が全共和国の大王、つまり統一君主なのでお見知りおきを。
ぼくは諸星聖次。ある朝、誰もいない病院の待合室で目を覚ました。でも、その前の記憶がないんだ。世話してくれた警察官が、記憶が戻るまでってことでバイトを紹介してくれた。警察の交通課の着ぐるみのバイトなんだけど、夏は暑くて大変そうだな。
わたしは小5の鈴木早穗。交通安全教室でスタッフさんのお世話係してたの。男子がね、着ぐるみのお兄さんのことを叩いたり、けとばしたり、ひどかったから、終わった後で声かけたんだ。すごくいい人そうだったから。なのに……
私は再生共和国大統領のアドルフ。どこかの国の大統領とよく似てるって? この世界には肉体はないからな。君にそう見えるなら、私のイメージがその男とよく似ているからだろう。
(お詫び:最終話で登場予定でしたが、ブルーバード・ウイルスに感染したため出演は取りやめになりました)
私は鈴木早希。早穗の母親よ。男運は最悪ね。旦那と離婚してから何人一緒に暮らしたかな? 星矢もその中の一人だけど、早穗に暴力振るわなかったのはあいつだけ。でも、星矢は交通事故で死んだって聞いたけど……
私はブッダ、日本語で言うと仏である。いや、フランス人ではない。生まれは今のネパールじゃ。私の姿は人には見えないのだが、姿がないと話にならないので、分かり易いように坊さんの姿にしてみた。