第30話 早いうちから化粧したら

文字数 390文字

もう晩ご飯を食べようかという時刻に息子夫婦がやって来た

「じーちゃーん!来たでー」

声に釣られて迎えに出ると

「わかる?」 って、自分の顔を指差す

じっとクーちゃんの顔を見たら
なんとなく頬っぺたが光ってる?
「壁にこすった?」

息子夫婦が大笑いする

土壁じゃないらしい・・

「アイシャドーとチークつけてんねん!」
え?化粧なん?
「キレイやろ、ドキドキする?」

「クーちゃんは化粧しなくても可愛いって」
本当に、そう思う

「知ってるけど、お化粧したかってん」
この子の自己肯定感は凄い

「それにな、早いうちから化粧したらお肌荒れるで」
小一に化粧は早い!と、じいちゃん世代は思う

なのに、キョトンとして答える
「じいちゃん、心配しなくて大丈夫やて
 お化粧したのは、お昼ご飯の後やから」

「ん?」 今度は僕がキョトンとした

また、大笑いした息子がクーちゃんに説明する
「早いって、じいちゃんが言ったのは、朝って意味と違うで」
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