出口A

文字数 236文字

次の日、ぼくはおじさんを月に誘った。

断られないか緊張したけど、おじさんは今から行こうと言ってくれた。

ぼくは計画を発表する。
「おっきいトンネルをつくって、その中から地球を見ようよ!」
おじさんはうなずいた。
「保存ゲートも使おう。トンネル内が無重力になる」
「やったー!」

それはもう最高の体験で、ぼくの人生で一番楽しかった。
楽しかったんだ。


大人になった今も、記憶をたどる度にぼくは懐かしさで泣きそうになる。

元気にしてるかなぁ。

ぼくの中には、たしかな感動と少しの寂しさが残ってるよ。
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