第10話

文字数 438文字

わたしたち愛し合ってたから、4匹も子猫ちゃん産まれた。
産むのも大変。
それでも、育てるのは、もっと大変。
みいみいみいみい、うるさい。
けど、かわいいから。
わたしがお世話しないと、死んじゃうかも。
だから、わたし、夢中だった。
あのひとを、蔑ろにしちゃった。
わたし、あのひとのかわいい猫ちゃんで居たかった。
けど、あのひとと愛し合って、気が付いたらやつれた母猫になってた。
寂しい雄猫のあのひと。
わたしに「シャーッ゙」って威嚇されて、しょんぼり。
でも、それがわからないくらい、わたし夢中だったんだ。
今更後悔したって遅いけど。
そりゃあ、あのひとずっと大好きだし、ゆっくりいちゃいちゃしたいけど、泣くの。
子猫ちゃんたち、泣くんだ。
ちょっとおなかが空くと。
そしたらおっぱいあげなきゃ。
わたしのおっぱい、あのひとのじゃなくなっちゃった。 
だけど、それがわたしたちの愛し合って出来たたからもの。 
わたしが子猫ちゃんたちお世話するのも、わたしだけの為じゃない。
あのひとの為。
ちゃんと、わかってるのかな?
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