【エピローグ】

文字数 288文字


今世、再び彼の腕の中に戻れなかったとしたら、私は我が身を割かち『花弁』となるだろう。

そして、海を渡って彼の元に行く。

彼の目の前をヒラヒラと舞う一枚の花弁になるのだ。


そして彼の耳にそっと囁きキスをする。


『もう一度だけ、その大好きな瞳で私のことを見て。』

『もう一度だけ大好きな声で私の名前を呼んで。』



彼が花弁を見つめながら私の名を読んだなら、私は天に召されるまで花を咲かせ続けられる。



彼は、唯一無二の大切な人。

そして、たった一人の運命の人である。



私は、彼のために花を咲かせ続ける。

この世で命が尽きるその瞬間まで『魂の繋がり』という大輪の花を咲かせる。



それが私の愛の証だから。



〈了〉
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