4 政策も分かる!

文字数 979文字




第四に、政策にも4つの矢印をつけると、
文明活動を健全に保つ政策も、驚くべきことに
技術と全く対称的な形で説明できるのです!

これらも技術の場合と同じように、
政策が社会に働きかける時の、
直接・間接・自助・互助経路(ルート)といえます。

具体的には、社会活動に直接働きかけて、
利害調整すること自体が重要な経済・社会政策、
政策の実現に不可欠な、
全国民の健康や教育を高める人的資源政策、
制度・政策自身の健全性を高める行政管理政策、
科学・技術の健全導入を助ける技術的政策です。

これを簡単に言うと(順番は変わりますが)、
『(モノを)作って、分けて、
(ヒトを)高めて、活かす』、
技術的政策、経済・社会政策、
人的資源政策、行政管理政策
と言い換えられると思います。

さらに言うと、この図によれば、
技術と政策の互助経路(ルート)である
社会工学的技術と技術的政策もまた、
相方(あいかた)のどのルートを助けるかによって、
より詳しく対照的に分類できるのです!








経済・社会政策、主力技術といった、
相手方の直接ルートを助けるため、
自らも大きな経済・社会活動の中で共に働く、
いわば共同支援ルートが、
会社組織、社会保険などの組織・会計技術と、
安全団体・利用規則(ルール)などの社会工学的政策です。

保健・教育政策、実現技術といった、
相手方の間接ルートを助けるため、
市場などからは調達しきれない部分について、
人的・物的資源の確保を助ける部分支援ルートが、
公の字がつく公衆衛生(保健)・公教育技術と、
大規模な施設などを整備する社会基盤(インフラ)政策です。

行政管理政策、研究・開発技術といった、
相手方の自助ルートを助けるため、
公共性・権力性や社会的影響・守秘性といった、
政府や研究組織の特殊性に応じた支援を提供する、
特注支援ルートが、
組織的決定の立案・実施を助ける企画支援技術(オペレーションズリサーチ)と、
科学研究・技術開発を助ける研究・開発政策です。

こうした分類により社会基盤(インフラ)政策、
企画支援技術(オペレーションズリサーチ)といった専門用語の意味や、
いま話題となっている様々な技術と政策のつながりが
分かるようになった時は、本当に感動しました。
(詳しくは、拙作『文明の星』をご覧いただければ幸いです。)

以上のように〝文明の星〟図からは、
様々な技術と政策の種類を、
分かりやすく体系的に説明できます。

今までこうした文明理論がなかったとしたら、
この〝コロンブスの卵(意外な盲点)〟的な
発見ができたことを、大変嬉しく思います。
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