2章『デート』

文字数 1,517文字

嫌いなはずのしんこを思わず女子からのいじめから助けてしまう。その時に気が付いてしまった首を絞められながらある匂いに、

凄まじく甘酸っぱいしんこから出る香りに嫌悪しながらも。


デートに一緒に来ていた ー どうしてこうなって、しまうかな ー しるくが自己嫌悪すら感じる程にその日はしんどかった。

別に体調の悪い日でもないのに。

二人は別段、着物を羽織っている訳ではない。転校で学校にやってきた翌日


1月の神社デート

小さな北海道の神社で太い神縄に繋がった鐘を二人でしんこは、小さな手で一生懸命にしるくは細い指で適当に。

『カラカラカラ』と鳴る。

そしてさい銭箱に小銭を入れようとするしんこが疑問な風に「 なにそれ? 」しるくが答えた「 んっ。1円、いいでしょ? 」

「 そんなんじゃダメ 」

しんこが言う「 二十円、二重の縁がありますようにって 」

さらに「 あげるから 」

「 なんだそりゃ。じゃ、五十円は五重の縁じゃん 」

さらに言う「 じゃ九十円頂戴 」

しんこが答え「 バカなこと言うんじゃないのこういうのは気持ち 」

さらに言奇妙な事を言う。

「 ねっ、この世っていうのは日がさすわ。げんきにしていれば、よ。ねっしるくちゃんっ。じゃっ行きましょうよ。うふふ 」

「 変なの 」

そしてくたびれた地元の神社で二人同時に手をぱんぱんと叩いた。



朝の登校途中で2人が出会ったが、

対面した瞬間でしんこが言ったのが「 こんにちわ。しるくお姉さま 」しるくが言ったのが「 あの、今後ボクに関わらない様にして欲しいんだ 」と冷たく言う。

しかし、しんこはめげない「 ふふふ、お姉さま冗談が上手いですわ 」どうも学校内と外では少し言葉使いは態度がちょっと違うらしい。

それでも学校生活は静かにしるくは続けるしかなく、


それでもやって来た、しんこにとってはいつもの少女の知り合いからの態度。

『教室』

ではしんこはひとりだ。

しるくはいうと元々のさばけた性格から友達は徐々に多くなっていて、


そこに女子のグループがしんこの元にやって来た。

なにをしに?

それは「 あれー病気もちちゃん一人でパン食べてんだ 」

しんこが何も言わないでパンを大きな口で頬張ろうとしていた。

より言って来た。

「 きゃははは、一人なんだって笑えるー-! 」

どうも、この手は世界共通らしく。

教室中に声が響く。

なぜか、しるくはむかっときた、真後ろにいたしるくの周囲に向かって「 ねっそこまで言うことないじゃん 」

しかし、女の子たちは「 だって、この子。変じゃん 」と言った。

偽善ではない。

こういう場合しるくはいつも関わらない事にしていた。

しかし、今。なぜか自分でも分からない気持ち『見ていられなかった』

さらにしるくが食ってかかる。

女子がひるんだ。

何ともしるくは「 いじめは良くないよ 」とはっきり言った。

女子は退散し。

しんこは餡パンを可愛らしい小さな体からは信じられない程の大きな口で一気食いしたのち、

「 っしるく様ー---------!!!!!!!!!!!!!!!! 」

抱きついた。

しるく本人からも言われる。

嫌そうに「 キモチわる 」

この言葉とは反対に、

ほんとはしるくはそんな気持ちじゃなかったのに身体が勝手に動いた。

しかも、しるくがしんこに「 何か心配事があるなら聞くよ 」この特定の人物に対しての正義感がより女子ウケする理由になるのだし要らない厄介事が舞い込んでくる理由でもある。

お気持ちでのお人好し。

「 じゃあ、明日の土曜日にお家に行ってもよろしいでしょうか? 」

しかもこの時、目から不明なビームの何かを発射しそうな使徒ラミエルに匹敵する程に目が輝いていたし。

実際に大空しるくも見ただけで余りのまばゆさに嫌そうに顔を反らす。
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