第4話

文字数 424文字

また繰り返すのだろうか?
君は一切反論しなかった。
そう、取り乱すのはベッドの中だけ。
だから僕は、その時間が好きだった。
そうか、僕はいつでも取り乱してるから、君には必要なかったのかな?
今度こそ。
君に投げた罵詈雑言は、自傷行為でしかなかった。
求めてないアドバイスをする人間は嫌われる。
ネットで拾えばそれをした。
それは他でもない、自分自身へのアドバイスだった。
都合が悪くなると離れて行った人たちを思い出す。
君も同じじゃないか。
都合良さを好きと履き違えてるんだ。
僕も、他の大事な友人にそんな思いをさせてる事に気付いた。
あの、高校の最後の夏休み。
中退する僕に別れを告げに駅までやって来た田舎娘。
その当たり前に悪意なく、僕を傷付けた泣き顔。
その残像を君に引っ被せた時。
君は苦しいだろうか。
そう思った。
死んでしまいそうな数日。
君を忘れ、頼らずに。
なんとか生きていくしかないんだ。
もう大丈夫。
業務連絡に、割り切った心配、労い、親愛。
君と一緒になれた。
そう思ったんだ。
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