side C イオ、初出動。そして

文字数 7,481文字

 ――― ええい、成るようになるっ、今日から私は異重力分析官っ!

 イオは早速ガンナースーツを着用するため、3F女子ロッカールームに向かう。
 ヘパイストスの艦内居住区は真新しいアイボリーの内装パネルで統一されている。だが、多くは一昨年に改装されたもので、ドアノブなどに古いものも多く残されている。
 ロッカールームも例に漏れず、ロッカー自体には小傷や凹みが散見される。

 ロッカーは既に決められており、扉を開けると透明フィルムで包装された新品のガンナースーツが吊るされている。
 包装を解くと、ツンと鼻に付くハーブの匂い。
 反慣性繊維AIFの匂いを和らげるために意図的に付けられたものだ。そして内布代わりのバックウェア。フェイクコットン製である。
 ブリーフィング前に着たばかりの制服を脱ぎ、イオ専用に成型されたスーツを合わせる。
 見ると機体ストライプは淡灰&黄色。
 どうやら、ヒトと組むのは以前から決まっていたようだ。

 ――― あ、これは…… ?

 スーツのある部分に『違和感』を覚える。
 だが、任務開始の時刻は近く、少し慌てなければならない。
 今はそれどころではない、と無視を決め込む。
 着用手順は研修時のそれと変わらない。下肢装具はスーツ下に着用できるように軽量薄型を選んだので外していない。決して横着がしたい訳ではない、とは本人談。
 分析官用ヘッドセット、スーツの上にはガンナー専用の防護ジャケット。胸のNDポートと接続する知覚プラグの接触を確認し、搭乗時に必要なものは全て準備が整った。
 右手に備品の杖、左手にヘッドセットを抱え、急いで格納庫へ向かう。

 屈伸時十二メートル、伸長時二十メートルに届く航空砲撃機が最大五機の搭載可能なヘパイストスの格納庫は恐ろしく広い。
 広大な空間を焼けた油脂類の甘い匂いと乾燥した熱気。待機状態にある武装人魚、アーメイドの低く篭ったアイドリング音が満たしている。
 格納庫のアーメイド搭乗橋へはヘパイストス3Fからアクセスする。
 元々エアロックだった出入口を抜け、格納庫に入ると整備ハンガーにぶら下がったアーメイドが並ぶ。手前から一号機、二号機、三号機の順だ。
 壁沿いの通路を渡って二号機にたどり着くと、アーメイドT型本体の上に台形に盛り上がったコクピット、その上に鎮座する複合レーザー式メインカメラが見える。
 コクピットに窓は無く、カメラ後方に備えられたハッチゲートに搭乗橋が伸びている。

 ――― このロブスター、やっぱり訓練機より大きいな。

 烏賊擬きとの比較では小さく見えたが、搭乗橋から見るアーメイドも十分に巨大だ。
 機体のおよそ八割を覆うジュラミック積層装甲は、対光学兵器反射素材を含有するナノフレークメタリック塗装が施される。
 装甲の隙間から覗く機械部分と相まって、まるで巨大なモーターサイクルである。その見かけを助長するカラーリングは、超常知性構造体が視覚を持たないため、各運用組織の裁量に任されている。

「あ、ええと、その……」

 ヒトはアーメイド二号機搭乗橋の前で、ぽつんと独り待っていた。
 宙を見つめながら、特に待たされて苛立った様子はない。
 イオは何か声掛けしないと不味いと思い、先ずは謝罪の言葉を口にする。

「あの、お、遅くなって、ごめんなさい」
「時間がかかるのは、了解している」

 ヒトはイオの脚のことを言っているのである。
 釈然としないながらも、イオは昨日の出来事を切り出した。

「それで、昨日はその、助けてくれてありが……
「先輩の忠告は、聞くべきだよ」

 言葉を遮り、素っ気ない言葉を返すヒト。
 会話が途切れるとすぐさま踵を返し、搭乗橋へ足を向けた。
 アルミの橋を踏む一人分の乾いた音。

 ――― こ、この子、可愛くねえぇ………

 絶句、そして額に青筋。
 幸先が思いやられるイオである。



***



 ヘパイストスに限らず、超研対の出動編成は原則として三機中一機のアーメイドが待機に回る。今回は三号機のリコ・ニュクス組が待機だ。
 一号機のセリ・エリック組に続き、二号機のヒト・イオ組が上部開閉口へ向かう。
 ふわりと機体を浮き上がらせ、そのまま浮遊して艦外へと出て行く。
 加減速の減り張りがない定速飛行は重力制御推進ならではの挙動である。
 イ重力制御エンジンは出力を大きく上げておらず、先端に発生する光輪も小さい。
 アイドリング領域ちょっと上の軽いハミングを奏でている。

 ――― うーむ、この子、発艦する時も一言もなしなの?

 とにかくヒトは寡黙である。後席に座るイオとは先から一言も口を利いていない。ただメインモニタに映し出された計器表示に集中している。
 ヒトは機体を左右に一度だけ揺らし、イ重力制御エンジンの正常起動を確認する。
 続いて加速スラスターのスロットルを豪快に開く。
 直後、コクピットは爆発音に似た荒々しい咆哮に包まれた。
 慣性制御で抑えられているが決して弱くない加速G、コクピット全体を揺さぶる盛大な振動を感じながら、イオは訓練機とは違う『本物のアーメイド』を体感した。


 イオは目的地に到着するまで仕事がない。改めてコクピットの観察を始める。
 アーメイド二号機のコクピットは、イオが知る訓練機と大きく変わらない。
 後席用の補機類を収めるため前後に幅がある前席背面に対し、後席は階段状に一段高い位置に設けられるため、前席を僅かに見下ろす格好となる。
 コクピット全体の使用感は若干くたびれた印象がある。内装パネルは頻繁に開け締めされていたらしく小傷や緩いチリ合わせが目立つ。その代わりコクピット先端から天井まで全天を覆うメインモニタは、最新のものにアップデートされており、高精細かつクリアだ。 

 ガンナーが座る前席はマニュアルモード用の操縦桿とガングリップ、左右に振り分けられた小型タッチディスプレイなどほぼ同じものが見える。
 対してイオが座る後席には異重力マップボードとタッチディスプレイ。その二つは前席シート背面に取り付け位置が変更されている。訓練機では後席シート横にアームを介して取り付けられていたもので、右脚に不自由を抱えるイオには乗り降りが容易になっていた。
 他に、シート右肩部分に黄色いストラップがぶら下げられている。杖を固定する為にエド兵装統制官が気遣って付けてくれたものだろう。

 ――― 艦の人はいい人ばかりだ……

 と、ほっこりした気分に浸るイオ。
 但し、目の前に座る朴念仁を除いては。


 イオがあれこれ観察しているうちに、機体は攻撃開始地点に到達する。
 それでもヒトの口は開くことなく、演算思考体へピイATiの抑揚がない合成音声だけがコクピットに流れる。

《アーメイド管制システムはヘパイストス演算思考体からガンナーに動作優先権移行、神経接続開始、知覚共有システム起動、プラズマガンセーフティ解除承認、アンチグラヴィテッド専用電磁レールガン冷却開始》

 そして、電磁レールガンの反対側、コクピット左の後側専用ケースに収納された『思考装甲』を後方に射出。六つのプレート状の物体がアーメイドを取り囲むように展開した。
 思考装甲とは、機体の周囲を高速旋回しながら護衛する六枚一組のドローン。収納時は折り畳まれ、開くと六角形のパネル形状の『自律する盾』である。
 ピー音と共にコクピット内の全モニタ表示がブルー基調からアンバー基調に切り変わり、アーメイドは超常知性構造体、メタストラクチャーへの攻撃態勢が整った。


 NDポートを介してガンナーと知覚共有が開始されたその時、イオは右腕に身に覚えがない皮膚感覚に見舞われる。ザラッとした感触とヒリヒリする熱。

 ――― なんだろう? この痛痒い感じ……

 研修中、教官相手に知覚共有を何度も経験している。その感覚は初めてのものであり、分析官側が影響を受けるという話は聞いたことがない。
 システムの誤作動を疑うものの、これもまた無視を決め込んだ。


 コクピットから下方を覗くと、直下に見えるのはトーキョーエリアである。
 所々に再開発の痕跡も認められるが、かつての日本を代表する中心都市の面影はなく、寒々とした広大な荒野がぽっかりと広がっている。
 それは人類史上初の大規模ATi暴走事件『トーキョーロスト』の被害地域で、範囲は千代田区を中心に半径およそ十キロメートルに及ぶ。
 事件当時、首都移転計画の途上だったことを割り引いても再開発は振るわず、その忌まわしい記憶から二十年が経過した現在でもほとんど人が住まない。
 言わば『失われた土地』である。

「遠目で見ると、でっかいタワシだ」

 もちろんイオの乏しいボキャブラリーによる比喩である。
 五百メートル級メタストラクチャーが、荒涼たる大地に佇む姿が確認できる。恐らく高さは百メートルを超え、その大質量はちょっとした『山』だ。
 多様なリンク機構を介して繋がった骨格を機械的に動かし、硬質な稼動音と地響きを唸らせながら漆黒の巨体をじわじわと押し進めている。
 その姿はまるで前世紀に流行したキネティックアートのよう。但しそれは『人をも喰らう』存在であり、芸術品のような優美な存在ではない。

 そして、保守防衛装置のメタスクイドが不気味な重低音の囁きながら、主人の周囲約二キロメートル圏内を泳ぐように周回している。
 直線的で鋭利な形状を持つ外観は鱗状のパターンで覆われ一見生物的に見えるが、接近すると横長の六角形が規則的に列んでおり、人工物的特徴も併せ持っている。
 六本の遠隔攻撃触手を不規則に揺らしつつ、浮遊する姿はこの上なく奇妙である。
 双方共にIVシールド特有の現象—— 水面の映り込みのようにゆらゆらと時空が歪んで見える『像の揺らぎ』は健在だ。

 フォワードが二号機ヒト・イオ組、アシストは一号機セリ・エリック組。
 メタストラクチャー勢力圏内への侵入角度、速度、開始タイミングなど、へピイATiが提案する作戦プランに沿って攻撃を開始する。
 イ重力制御エンジンが奏でる低い稼動音、加速スラスターの断続的な爆音を織り交ぜ、メタストラクチャー勢力圏内に突入した。

 ヒトが駆るアーメイド二号機は時速およそ八百キロメートルを維持。
 進行軸線を変えないまま機体を縦横無尽にロール方向に回転、三百六十度の全方向にプラズマガンの青白い閃光を放つ。
 その特異な機動は、既存の航空力学に捉われない重力制御の為せる技である。
 高速飛行中の発砲によりプラズマ光の弾道が緩い放物線を描く。
 轟々と大気を焦がす燃焼音が機体内部に充満する。
 ヒトは機体を急旋回して減速、下方から接近するメタスクイドに向けプラズマガンを撃つ。
 異重力収束点を貫かれ、粉々に砕け散る烏賊擬きの姿がメインモニタに映った。

 磁界殻密封型プラズマガン――― 高密度プラズマを磁界殻と呼ばれる粒子容器に封入し、連射速度毎分五千発の超高熱弾が対象を破壊する。
 航空兵器として有効射程が約千二百メートルと心許ないが、収束点狙撃を可能とする最大知覚距離は約六百メートルと、実用要件を満たす対メタスクイド専用熱破壊兵器である。

 次にヒトは二号機をメタストラクチャー目がけて舵を切る。
 衝突間際で機体をぐるりと転身、加速スラスターを全開にして急上昇に転じる。
 直下に滑り込んだ烏賊擬きを背面カメラで捉え、減速の逆噴射。
 蛇の群れのような六本の銛状触手を巧みなロール回転で全て躱した。
 さらに錐揉み旋回、横薙ぎのプラズマ光弾がメタスクイドに着弾、そして撃破。
 ヒトは絶命する彼らを尻目に、一号機の位置をミニウィンドウで確認する。
 そして再び加速を開始した。

「凄い……」

 ――― そう言えば「ウチのエース」って言ってたっけ。

 視界同期ゴーグルを通じて見るヒトの戦闘センスにただ驚くしかない。
 あまりに事無さげにこなす様は、まるでヴィデオゲームのデモムービーである。
 ヒトはメタスクイドの銛状触手による遠隔攻撃を一度も寄せつけず、既に二体を撃破した。
 六枚の思考装甲はまだ一枚も失っていない。
 もちろん一号機のセリ・エリック組も負けていない。一体を撃破し、二体目を追尾中だ。

 メタスクイドは自己修復ができないため、収束点狙撃で撃破可能である。
 アンチグラヴィテッドの使用は強力な再生能力を持つメタストラクチャーに限定される。
 彼らの『盾に空いた穴』こと異重力収束点は保守防衛装置のそれより小さく、また外周に沿って定移動しており容易には発見できない。そのため、幾度か彼らを周回して収束点位置と移動コースを観測し、狙撃に最も適した周回ラインを探る必要がある。即ちそれが狙撃軌道である。
 演算思考体へピイATiのメタスクイド出現予測は決して必中ではなく、常に想定外に備えなければならない。
 ヒトは機体の周回ラインを徐々にずらし、狙撃軌道を確立する。

 ヒトは確立した狙撃軌道に航空砲撃機、アーメイド二号機を固定する。
《Get in Sniper Orbit》のテロップがメインモニタ下端に流れた。

「イオ、アンチグラヴィテッド、狙撃シーケンスに入る」

 この日、イオが二号機に搭乗して初めてヒトから出た言葉だ。

 ――― 言われなくたって、分かってるよっ、もうっ!

 そう心の中で呟きながら、手前に異重力マップボードを引き寄せる。ボードに浮かび上がるグリーンの位相ホログラムに、掌で包み込むように両手を伸ばした。

 IVシールドは個別に異重力位相の変動パターンが異なり、分析官の異重力知覚を以って観測。異重力位相変換弾頭の『調律』を行なわなければならない。
 その調律は異重力の四つのパラメータ、重力ポテンシャル、質量分布、重力加速度、イカロス係数と異重力マップデータの入力によって完了する。
 異重力マップは、複雑に変動する異重力位相のパターンを異重力知覚を以って把握し、ボード上に表示される基本ホログラムを両手に嵌めたグローブトラッカーで修正する。
 イオ曰く、その作業は陶芸に似ているとのこと。

 つまり、IVシールドを消失させるアンチグラヴィテッド狙撃は、『知覚共有による収束点観測』と『ガンナーによる精密狙撃』、そして『分析官による弾頭調律』、この三条件が揃わなければ、成り立たない手段なのだ。

 イオは目の前で回転する位相ホログラムを自らの異重力知覚が感じるままに整える。性格は大雑把だが手先は器用な方である。異重力マップは得意科目だ。
 一号機のセリ・エリック組が最後のメタスクイドを撃破し、狙撃の邪魔は居なくなる。
 同時に異重力マップデータも完成した。

「アンチグラヴィテッド調律完了っ!」

 イオの返事を聞くほぼ同時、ヒトは電磁レールガンに異重力位相変換弾頭を装填した。
 大質量の金属同士が重く噛み合う音。
 ヴン……と微振動がコクピット全体を包み込む。マグネトロンキャパシタが始動した合図だ。続いてタッチディスプレイからセーフティ解除を承認する。
 ジリジリと電磁レールガンの砲身が帯電する音。

 ヒトは呼吸を止め、視界に介入するターゲットポインタを異重力収束点に合わせる。
 IVシールドの前では誘導兵器は役に立たない。ターゲットポインタが示す先はアーメイド管制システムの弾道計算によって導き出された着弾地点のみである。
 黙ったままトリガーを引く。
 甲高い擦過音と共に発射されたアンチグラヴィテッドは、歪みのない一直線の軌跡を描きながら異重力収束点に見事着弾に成功する。

 鈍く低い金属の打突音。

 だが、『像の揺らぎ』はいつまで経っても収まらない。

「え……」

 収束点狙撃は成功するも、IVシールドは消失せず。
 イオは事態が掴めずに混乱した。

「え……え? なんで、意味分かんないっ、当たったよね? ねえっ!」

 必死の訴えにも関わらず、二号機コクピットのモニタサインが《Forward》から《Assist》に切り替わった。そして、メインモニタ下端にアーメイドを模した青いアイコンがポップアップ。

『こっちでなんとかする』

 エリックの通信。まるで結果を予測していたかのような口ぶりである。
 イオの調律には何らかのミスがあったのだ。
 一号機のセリ・エリック組は二号機が確立した狙撃軌道に乗り、再びアンチグラヴィテッド狙撃シーケンスを開始する。
 そして、容易く狙撃は成功した。

 IVシールドは着弾点からゆっくりと消失を開始し、その報を受けヘパイストスは一発の『対メタストラクチャー限定出力可変核弾頭』を艦後部のミサイルスロットより発射。
 轟音と共に放物線を描く白い軌跡はメタストラクチャーに着弾。
 怒号の大爆音を生む強大な熱火球に飲み込まれ、構造崩壊を起こして消滅した。

「な、なんで………」

 メインモニタに映る一部始終をただ茫然と見届けるしかない。

『イオ、いいこと教えてあげる。一発一億円なの、アンチグラヴィテッド』

 再びポップアップする青いアーメイドアイコン、得意げなセリの通信が入る。
 声だけ聞けば美しいその内容は、過酷な現実そのものである。

「い、い、い、いっぱつ、いちおくえん……」

 イオは無駄にした異重力位相変換弾頭のお値段を復唱する。

「二号機ヒト、作戦終了により帰艦します」

 ヒトは短く通信を入れると、ヘパイストスへと機首を向けた。



***



 ヘパイストス帰艦後のブリーフィングルーム。

「なるほどぉ、だから三倍かかる訳ね」
「ちょっとセリッ! アタシだって二年かかったよっ」

 セリ、美しい顔はそのままに、痛烈な皮肉を口にする。
 ニュクス、気を遣ってセリを咎める。

「えっと、えと、こんな時のための、税金……だよね?」
「フォローになってないよ、リコちゃん。僕たち一応準公務員なんだから……」

 リコ、もじもじしながら、無理やり何か言う。
 エリック、困ったような顔で呟く。
 ヒト、特に何も言わずブリーフィングルームを退出。

 目一杯居た堪れない空気、イオは針の筵である。
 さらにクライトン副艦長から『損失報告書』の提出を命じられる。

「当たり前でしょって、赴任二日目にして、そ、そ、損失報告書って……」

 夜も更け、自室で泣く泣く損失報告書を書く。
 OL時代ですら書いたことがなく、全く初めての代物である。スラスラと進む訳がない。
 いつしかデスクに座ったまま眠りに落ちてしまった。

「IO MINAMI」と書かれた黄色い付箋―― 即席の名札が貼られた部屋の前。
 現れたのは昨日に続いてずぶ濡れになったヒト。
 持ち手に「IO」と刻まれた杖を音もなくドアに立て掛けた。
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