第5話・いただく

文字数 343文字

炊きあがって蒸らし終えたら蓋を取り、しゃもじでかき混ぜ……てはいけない。
まずは鍋の中央、一番上の方の飯を少しだけ、そう、茶懐石料理の一文字飯くらいの量を茶碗によそい、飯だけを食べる。
この部分の飯が一番うまいのだ。

そして、この至高の一口を食べ終えたら、しゃもじで切るように鍋の飯をかき混ぜる。
今夜食べる分を茶碗によそい、残った飯は熱いうちに密封容器に入れて、充分に冷めてから冷凍しておく。
冷めてからではなく、熱いうちに密封容器に移すことが肝心だ。

あとは好きなおかずとともにいただくだけだ。


「働かざる者食うべからず」
(いな)!食わざるもの働くべからずだ。
先人は言った「腹が減っては(いくさ)はできぬ」と。

俺はハードボイルド自炊マスター。
次のメニューもハードボイルドだ。

Part1 ~白飯~ The end
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