第4話 (解説)
文字数 546文字
とある日本文化好きの外国人の青年がいた。
自国で日本語教室にせっせと通い。
『標準語』ならもう完璧!と太鼓持ちに太鼓判を捺印してもらい。
一路!勇躍『日本に留学!』の旅に出たということだ。
さてそこで。
とある外国から日本へと向かう飛行機の中。
幸か不幸か、隣り合わせたのが。
長年、とある外国に駐在した後。
一路!ようやく帰国の途につくところ…
の、関西出身の、日本人であった。
「ぅわほんま、日本語話しながら日本に帰れるなんて、嬉しいわ~☆」
(…わ? 語尾にわ? …女性言葉…?? おかま…??)
…と、『日本語の標準語なら完璧!』と誉められた青年は。
けっこう戸惑った。
むろん大好きな日本アニメ!とかで。
各地の方言を話すキャラ。というのは、
聞いたことはある。ある、はずなのだが…
とある国から日本へと向かう長丁場の飛行機旅の中。
標準語であれば『薄アゲを含め煮にしたもの』と表現するところのものを。
関西弁では『おあげさんの焚いたん』と称する。
…と、いう違いを、いまいち、理解しえなかった青年が…
『どぜうさんの焚いたん』を。
『土星さんのタイタン』…と、聞き間違えた…
そこから始まる禅問答的な珍問答と、珍道中を。
面白おかしくまとめた…
とある上方新作落語の。
タイトルであった。