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文字数 664文字

「そうだ。だから俺はスーパーディスカウントショップで豆を買ってきているのだ。
だが、それでも大量仕入れよりは高い!
従って元を取るには、どうしても薄くなると言う寸法だ」

「ああ〜、だからアメリカンの水割りを?」

「違〜う!お湯割りだぁー!失礼な」

「同じだぁ〜!まともなコーヒー飲ませろ!」

「ふん、知らぬようだな。うちの店はコーヒーをドリップなどしていない!通の飲み方。
ヤカンで粉を煮ているのだ!
これだと沢山取れる!缶コーヒーも、この方法を使っているのだぞ」

「ハイハイ解りました。じゃ、ナポリタンと
バナナスカッシュ1つお願いします、先輩」

「な〜に〜!貴様ぁ、先輩の勧めを断るのか〜?!」

「ハイ、一応お客なので」

「ふん、さっきからナポリタン、ナポリタンと煩い男だなぁ?あんなもの美味いのか?」

「自分で作ってて言うな」

「ありゃ原価が殆ど掛かっていない安物だぞ」

「安くても、美味けりゃって・・・、
どういう事?」

「あれは妹が勤めている、四ツ木製麺の既製品だ。だから社員割で、1グラム1円で購入している。そして具材は冷凍ミックスベジタブルに安売りウインナーを細かく細かく刻んで、一本分だけ入れてある。あれが美味いとは、貧しい生活だなぁ〜」

「1グラム1円って。待てよ、100グラム
100円。先輩、微妙な値段ですよ〜」

「いや安ければ良いのだ。妹の顔もあるからな、あはは。でコーヒー飲む気になったか?」

「ホントしつこいですね。で!いくらなんです?ここのコーヒー300円でしたよね。
安っ!」

「千円だ!」

「千円って、ナポリタンより高いじゃない!
要りません!」
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