悪の根源は神なるか ―勇者と二人の裏切り者―

[ファンタジー]

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【キャッチコピー】
■「ファンタジー」の作法を利用することにより、“神の死んだ”現代日本で、キリスト教の神観を展開しつつ、「非キリスト教徒が楽しめるエンタメ作品」に仕上げる■

→「キャッチコピーの意図」と「ファンタジーを選択した理由」については、長くなったため、本編の前に記した。



【あらすじ】(400字)
 「世界の造り主は悪ゆえに、悪しき世界の破壊こそが救済」と説く大帝国には「悪神の僕たる他民族の殺戮こそが悪しき造物主を越え、至高の善神へ至る贄となる」という狂信が蔓延していた。

 悪の蔓延する世界に、やがて一人の青年が現れる。 

 「悪は人の間にだけある。帝国こそがその証明だ」と説く彼は、帝国に抑圧された人々の熱狂を受ける「勇者」となり、幾つもの言葉と奇跡を残したが、帝国に呆気なく処刑され、蜂起を望む人々の多くに失望を与えた。

 それから十年後。

 出世が大好きな青年、異教徒特等殺戮官のルアスは「勇者を信じる狂人」狩りの最中、死病を患い、昏倒中に勇者を見る。彼は告げた。「我が裏切りの弟子だけが病を取り除ける」と。

 運命の導きにより、ルアスは7歳で勇者を売り渡した少女ユダと処刑場で出会う。

 何故か狂人としての死を望む彼女をルアスは理を無視し助け出した。

 帝国に追われる二人は逃亡と闘争の最中に、裏切りえぬ信念に出会う。

登場人物

●ルアス(20歳):異教徒特等殺戮官

名門伯爵家の次男。

伯爵家を継ぐ兄に対抗意識があり、また、真面目で競争的な性格から、帝国の「悪しき教会」の神学校で神学理論を学び、志願して異教徒殺戮官となる。


「異教徒の殲滅」を「信仰と出世に役立つ合理的で一石二鳥の手段だ」と捉え、むしろ誇りに思っている。


20歳で異例の特等殺戮官となり、旧王国の異教徒殲滅の責を負い、幾多もの屍を築き上げる。


獲物を捉えたら放さない仕事ぶりから、”底なし沼”の異名を誇る。


この地でも、血で血を洗う自分の仕事に何ら疑問をもっていなかった。


死病を患うまでは……。

●ユダ(17歳):裏切り者の烙印を押された少女

帝国に両親を殺されて以来、高い魔力を見込まれて「悪しき教会」で育てられる。魔術師として虐殺の先兵とされるところを「勇者」を支持する人々に助け出され、やがて「勇者」の弟子として認められた。


しかし、悪の蔓延する世界で、「悪の責任は神にはない」と説く勇者に、やがて内心疑いをもつようになる。結果、隠匿すべき勇者の居場所をほんの出来心から意図せず異教徒殺戮官に漏らしてしまい、勇者の処刑につながった。


以後、帝国から「あるべき臣民の姿」と賞賛されるが、尊敬する勇者を裏切った罪に思い悩み、結果、勇者への謝意を示すために日々祈り続けた。しかし、それが「勇者信仰」として帝国に咎められることになる。

●ウーヌス(22歳):異教徒一等殺戮官

ルアスの3幹部の一人で、一等殺戮官かつ幼馴染としてルアスを支える。


ルアスとは幼なじみなのは、皇族の血筋を引く公爵家の三女であり、領地が隣同士だった関係のため。


家柄はルアスよりも高いが、ルアスに好意を抱き、同じ神学校へ進学するなど、彼とともに歩み続けてきた。

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小説情報

悪の根源は神なるか ―勇者と二人の裏切り者―

偽ディオニシウス  hutonhuton

執筆状況
連載中
エピソード
3話
種類
チャットノベル
ジャンル
ファンタジー
タグ
異世界, 勇者, シリアス, 魔術要素あり, オカルティズム脱却, 転生要素一切なし, スキル要素一切なし, 聖書ラノベ新人賞
総文字数
12,546文字
公開日
2017年08月25日 21:42
最終更新日
2017年09月01日 22:12
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