セリフ詳細

そうした誤解は極めて遺憾です。帝王学は極限すれば、庶民の皆様方のためにある学問とも言えます。民衆を統治するための基礎が詰め込まれているのであり、社会に秩序という光をもたらすものです。凡人たち――水無月様の言葉を借りれば庶民、そこにはもちろん貴方様ご自身も含まれるわけですが――すなわち大衆というものは、すべからく神様の集合体でございます。何気なく生い茂る草木が美しいように、自然のままの海や山に心打たれるように、大衆とは崇高な存在なのです。吹けば飛ぶように右往左往する大衆がいてくれるからこそ、小春お嬢様がある。全世界のあらゆる凡人は御仏のようなもの、彼ら彼女らに圧倒的な感謝と愛情を。

作品タイトル:帝王学へようこそ!

エピソード名:プロローグ(2)

作者名:至道流星  shidou

1023|社会・思想|連載中|71話|362,753文字

帝王学

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ぼくらには骨の髄まで染み込んでいる『帝王学』ですが、反感・誤解を受けることが多いため、公で語られる機会はほとんどありません。そこであえて虎穴に飛び込み、帝王学を世界で初めて基礎的事項に絞り体系化して、登場人物たちの力を借りながら、真摯に言語化してみたいと存じます。
何気なく読み飛ばす箇所も多いかと思いますが、ご自身の実力・経験値が上がったとお感じになったとき再読して頂くと、その度に新しい発見があろうかと思います。