セリフ詳細

〈そのとおり、日本で一番有名な物語かもねぇ。だが日本以外でも似たような民話や寓話が世界中に存在する。いま流行りの便所紙のように消費されては捨てられる、異世界アニメや子供向けの時の軽い小説も全部、浦島太郎が源流といっても過言ではないだろう。ジブリやディズニーアニメの作品の中から同じ構造で作られた作品を見つけるのもたやすいだろう。狭い世界しか知らなかぬ小さきものが、異界へ赴き未知の出会いと共に新たな何かを手にする。そして身につけた見地や知恵などと共に元いた世界へ帰ってみると、知らぬ間に自分が持っていたはずの何かを失ってしまっていることに気づく。つまり人間の移ろいを象徴する物語の原型、典型的かつ根源的な物語であるからだろう〉

作品タイトル:とある廃墟ビルディングにて~死の脱出ゲーム編~

エピソード名:第7話

作者名:Tadashi_Kimura

4|ホラー|連載中|7話|25,840文字

オカルト, ホラー, 怪談, 黄昏症候群, 心霊スポット, 脱出ゲーム, 村山台駅, 幽霊, 呪術, 都市伝説

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学校を終えて下校していた先輩後輩の女子高校生二人組が、新しく仕入れたばかりの奇妙な噂を話していた。突然スマホが乗っ取られて通常操作が出来なくなるという。その間スマホは耳障りの悪い不気味なビープ音が繰り返し鳴り響き、謎のゲームに誘われるれるらしい。そのゲームへの招待を決して承諾してはいけないらしい。もしそのゲームの誘いに乗れば、逃れられない死の脱出ゲームに参加させられるというのだ。

突然スマホを何者かに乗っ取られ起こるというその都市伝説的事象は、どうやら彼女たちが通学で利用している村山台駅近辺で起きているという。後輩マユカの誘いに乗り、先輩ヨウコはその噂が本当かどうかを確かめようと思い当たる場所へと向かうことにしたのだが・・・。