『神崎将夜はどこか鈍い』、最新第四十四話「源内の代表著作はBL小説」、第四十五話「決裂」を公開しました。

この場を借りて、平賀源内のBL小説について少し補足説明をーー
『神鈍』の中の源内がBL小説を書き出したりすると、いろいろぶちこわしなので、本文の中ではあまり触れなかったのですが、BL小説の元祖とも言える『根南志具佐（ねなしぐさ）』は実はかなりぶっとんだ内容です。
地獄の閻魔大王が俳優瀬川菊之丞に惚れ込み、彼を地獄に連れてくるよう竜王に命じます。竜王は「いくら閻魔大王の命令でも、こんなばかげたことやってられっかよ」と、その役目を眷属の河童に押し付けます。河童君だって本当は嫌なのですが、そこが宮仕えの辛いところ、河童君は美しい若侍に化けて、隅田川に舟遊び中の菊之丞に近づくのですが……。

瀬川菊之丞というのは実在した女形の歌舞伎役者で、源内の〈恋人〉として有名です。
それにしても、こんな小説まで書くなんて、源内ってばどこまで菊之丞大好き人間なんだよ！

でも、この『根南志具佐』もなかなか面白いんですよね～。
今度短篇でこれをアレンジしてみようかしら……

おっと、その前に『神鈍』、よろしくお願いいたします。
覗いて行っていただければ嬉しいです！

2020年 09月12日 (土) 17:26｜コメント（0）