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活動報告

『ダブルダブル』第六章に入りました。(つれづれ)

『ダブルダブル』巻三、新しい章(第六章)に入りました。
第五章は辛い展開になるとわかっていたので、時間がかかってしまいました。ごめんなさい。言い訳にしかなりませんが。
『義経千本桜』の美談補正がどうしても納得いかなくて、ここは書くぞと初めから決めていました。「白狐が人間に感謝するのおかしいよね。ふつうはこれ復讐譚になるよね。白狐が人間を恨んで復讐する話に」と思って。
ところがそれだと、フロリアンとクリストフが、クロード(とアリアとミランダ)を襲って殺す話になってしまう。
このボトルネックを突破するのに、覚悟していた以上に精神力と体力が必要で……

三郎四郎にその恩讐を超えさせるメンター(精神的な導き手)が必要でした。バルタザールしかいないし、彼自身の背負っている過去が鍵になるだろうとは思っていました。でもその過去があまりに重すぎて、「袈裟と盛遠」の段を書いているときはほぼリアルに自分が焼ききれそうでした。危なかった。
(小声で)芥川龍之介は天才だと思うし好きな作家の一人ですが、彼の『袈裟と盛遠』には違和感しかなくて、それも書きたかった。すごく完成度の高い作品だけど、つまらないです。あの袈裟も盛遠もつまらない人。自分のことしか考えていない。
あの盛遠では袈裟を殺しても出家しないだろうし、まして文覚にはならない。頼朝は立たないし、鎌倉幕府もできない。
文学を文学ぽくするのは自意識で、それを書くと物語は死ぬ、と思います。

それなら自分は第五章、ちゃんと書けたかというと、書ききれなかったです。実力のなさを痛感しました。
でもこれがいまの私の限界なんだとあきらめました。
それよりはおはなしを先へ進めようと。

新章の扉にきつね兄弟のフォトをアップしてすぐ、☆をいただいたので(ありがとうございます)、やっぱりこういうのが待たれていたのかなと思いました。
私自身、ベンクロ漫才が書いてていちばん楽しいです。笑
義経は非業の死をとげないと義経じゃないよと思うのに、彼が出てくるとがぜん画面が明るくなるんですね(私の中で)。他の子たちとも早く合流させたいし、ヴァレ兄のタピオカも気になっています(私が(笑))。
ひきつづきお付き合いいただけたら嬉しいです。

2021年 10月29日 (金) 17:54|コメント(0)

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