活動報告
かめさんと村山さんのお題企画「戦争について考える」の参加として、「第一次世界大戦の戦争詩人たち(ルパート・ブルック「兵士」)」を公開しました。
【ブックレビュー】を改題しまして、『【ブックガイド】人生は、断片的なものでできている』の一番上にあげています。
かめさん、村山さん、快く参加を受け入れてくださり、どうもありがとうございます!!
今回はルパート・ブルックの詩「兵士」を和訳付きでご紹介しました。
和訳で意味は伝わると思いますが、音(韻律)はお伝えできないんですよね。
フリースタイルラッパーだったら、日本語でも見事に韻を踏んだ訳詩がお届けできたかも?
詩の芸術性というのは、先に音の美しさがあって、後から意味がついてくる、みたいな感じなのかなと理解しています。
ブルックの詩「兵士」は、オクテット(前半の八重奏)がシェイクスピア(エリザベス朝)の形式、セステット(後半の六重奏)がペトラルカ(イタリア)の形式に従って韻を踏んでいます。
こういう韻律の美しさが、彼の詩が読者の心を打つ理由のひとつでもあると思いますが、文字で韻律をくどくど説明してもあまり意味がないので、本文では書きませんでした。
ポストコロニアル批評の立場からは、「イギリス人兵士が埋葬された場所は世界のどこであろうと永遠にイギリスの領土である」という文言にめちゃくちゃツッコミを入れるだろうと思います。
意味がよく分かりませんが、詩人が本気でそう思っていたことは確かなのです。
こういう感覚というのは、現代のわたしたちにはピンと来ませんが、出版当時のイギリスの読者は誰も疑問に思わなかったはずなので、この問題点についても本文ではふれませんでした。
大日本帝国だった頃に海外に派兵された日本人も、同じような感覚を持っていたのでしょうかね。
第一次世界大戦の詩人たちについては、ウィルフレッド・オーウェンやシーグフリード・サスーンについても書きたいと思っています。
今回、【ブックガイド】の表紙絵も差し替えまして、Franzi Drawsさんの素敵なイラストを使わせていただきました。(ライセンス取得済みです)
NOVEL DAYSに投稿し始めて最初の頃は、Adobe Stockのロイヤリティフリー画像を使用して表紙をデザインしていましたが、最近はイラストレーターさんの生活を応援するためにも、積極的にロイヤリティを支払っていこうと思うようになりました。
Adobe Stockって、世界中のクリエイターがイラストや写真を提供しているので、何十万点というストックがあるんですよ。
それを眺めていると、世の中にはこんなにたくさんイラストレーター志望や写真家志望のかたがいるんだな、と思うわけです。
Adobe Stockのロイヤリティレート(報酬)は、顧客が支払った金額の33%、1枚当たり$0.33だそうです。
うーん、Adobe側の取り分(場所代)が多いような……。
イラストレーターさんたちは、いったい月に何万枚ダウンロードされればイラスト専業で生活できるのでしょうか……。
そういうわけで、今年5月頃から表紙絵やチャットノベルのアイコンなどはライセンス取得済みのイラストを使うようにしていました。
過去に公開した作品も、少しずつ表紙絵を差し替えていきたいです。
2022年 11月19日 (土) 22:39|コメント(2)