『林檎が丘読書クラブ』と題したチャットノベル作品を新しく始めました。
これはわたしが参加する読書会をモデルとした作品で、作中の会話は読書会で実際交わした会話を基にしています。
今回の課題図書は、ギュンター・グラスの『蟹の横歩き』です。
『蟹の横歩き』編は全3話で完結、おまけに次回予告が1話あります。

読書ブログの方でも紹介していますが、わたしは2011年から読書会の活動に力を入れてきました。
2011年というのは3.11の震災があった年で、心の拠り所を得たいとか、生きる意味、死ぬ意味とは何かを知りたいとか、それぞれの思いがあって、皆で本を持って集まろうということになったのでした。
前身となる読書会は震災前も行っていましたが、不定期開催で、参加者もだんだん少なくなっていたところでした。
それが震災後に、新たなメンバーが加わるようになり、二カ月に一度という定期開催になって、10年目を超えた現在も活動継続しています。

今年8月の読書会から、わたしが書記を務めることになってですね、せっかく記録を作っているのだから、どこかに公開したらどうかと思ったのです。
それで皆さんに提案したところ、個人が特定されない形であればネットで公開してもよいという了承を得られたので、このような作品が出来上がりました。
メンバーの名前は、万葉集に歌われた草木にちなんでいます。
昨日、公開前の下書き状態のものを皆さんに最終確認してもらいましたが、「面白い」と喜んでもらえて、猫アイコンも笑ってもらえたので、ついに本日公開となりました。

公開後すぐに作品お気に入りに入れてくださったかたがいらっしゃったようで、感謝の気持ちでいっぱいです。
読書とは孤独な作業なので、このチャットノベルを通して、皆で感想を分かち合う楽しさ、多様な意見を尊重すること、普段の自分では手に取らない本や苦手な本でも励まし合って読むことができるよ、そんなことがお伝えできればと思っています。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

2023年 12月10日 (日) 23:26｜コメント（0）