欲望のコントロール法

文字数 1,178文字

どれだけ現代人が欲にまみれているかわかった。

では欲が進化してきたことは悪いことなのか?
それはわからない。

だが、欲は満たしても満たしても
穴の空いたコップのように空になってしまう。

欲を満たすのは気持ちがいい。
快感だと思う。
どんな欲でも際限がないことが特徴だ。

好きなブランド品を買って満足するが、新作をチェックしてまた欲しくなる。

電子レンジは偉大な発明だが、オーブン機能、スチーム機能の付いたより多機能な家電製品を求める。

パートナーが自分に気があると思ったら飽きる。


欲望を完全にコントロールする方法はない。
だが、気づかずに欲望を追いかけているとその欲望のコップはどんどんサイズが大きくなる。
より多くの水で満たさないと満足しない特大のコップへと大きくなってゆく。


ではどう対処すればよいのだろう?


現時点で方法は2つだ。

一つ目としては、そういうものだと認識することが重要だ。
イメージすることだ。
穴の空いたコップをイメージして、いくら水を注いでもそのうちに空になってしまうのだ。

そうイメージする。
そしてその穴の空いたコップは人間であれば誰もが持っている。
そして一度水で満たしても抜けてしまう。
そういうものだ、それが自然なのだと認識する。

コップに穴が空いていることを知らなければ
水を入れ続けてしまう。
どうせ水がたまらないことを知っていれば、水を入れるのをやめることもできる。

これが欲をコントロールする方法の一つだ。

二つ目としては、欲望のコップ以外のことを考えるという方法もある。
何かに集中している時、人間は一つのことしか考えられないようにできている。
それを利用する方法だ。

不思議なもので、例えばあなたがとんこつラーメンが食べたくなったとしよう。
そこでとんこつラーメンのことを考えないようにしてください、と言われてもそれは不可能だ。
むしろよりとんこつラーメンのことを考えてしまうように我々はできている。

だがそこでケーキのことを考えてくださいと言われればケーキのことをかんがえてとんこつラーメンを忘れることができる。

これは別のものを考えるでもよいし。
体の感覚を意識することでもよい。スポーツでもよい。
とにかく何か別のことに熱中することで当初の欲望を忘れることができるのだ。

だが、これらの方法には限界がある。
コップの穴に蓋をする方法はあるのだろうか?
穴から抜け落ちないようなゼリーのような特別な液体がないものだろうか?
ずっと欲が満たされている状態が持続する様な方法が。

そんなものは現時点では存在しないがそれを発明することができれば大発見だろう。

生物として生きている以上
DNAに色々な欲が意味刻み込まれているのだ
自分の遺伝子に逆らうことはできないのかもしれない

一方で石などの無機物は繁殖しないし生殖行為をしない
欲がないように思える
私たちにその様な状態になれというのも不自然だと思う

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